女優が弁当を配膳してくれるプラチナランチから分かるビジネスの作り方

女優が弁当を配膳してくれくプラチナランチから分かるビジネスの作り方

プラチナランチという女優やモデルが弁当を配達してくれるサービスがあるということで話題になっている。トリンドル玲奈や菜々緒などが所属するプラチナムプロダクションという芸能プロダクションに所属する新人が弁当を届けてくれるとあって好評だとか。

「こういう女性を売り物にするのはどうかと思う。」というような声もあるようだが、個人的にはとてもいいアイデアだと思う。というのも、ここから分かるのは、どうやって商品やサービスの価値を高めて単価を上げるか?ということと、新しいビジネスアイデアを生み出すヒントがあるからだ。

女優やモデルが弁当を配達するとは、どんなサービスなのか?

プラチナランチの配膳
写真:プラチナランチ(http://platinum-lunch.com/)

サービス内容は、プロダクションに所属する新人の女優が弁当を配達してくれて弁当を渡すところまでのコースと、配達後に配膳までしてくれるコースの2つがある。

配膳には、弁当の開封とそのときに出たゴミの回収、飲み物がある場合には希望に応じてカップに注いでくれる、料理の説明ということも含まれるようだ。

弁当は複数の店から選ぶことができるが、1店舗あたりで3万円以上の注文が必要。また、誰でも頼めるわけではなく、法人限定。場所も東京の港区、千代田区、中央区、渋谷区、新宿区に限られる。
※いずれも、2015年の4月19日現在の話。2018年3月4日現在は、すでにサイトが存在していない。

こうしたサービスはコンパニオンのようで批判的な意見もあるようだが、別の視点から見ると面白い。

ポイントは、女優ではない

価格は当然安いものではない。弁当自体のクオリティは高いと思うが、当然、それだけではない。女優やモデルが配膳してくれるからこその価値がある。

ただ、単に女優が配膳してくれるなんて珍しいとか、すごいで終わってしまったら単なるニュース。これをどう自分がビジネスをする上で役立たせられるか?が重要だろう。

思うに、ポイントは”価値”にある。

お客さんがお金を払うのは、それに価値があるからだ。その価値には大きく2種類あって、それが実質価値と感情価値だ。

実質価値

実質価値は、良い素材を使っているとか、高機能で使いやすいといった実質的な価値をさす。今回なら弁当のクオリティに関係する部分に感じる価値になる。

感情価値

一方、感情価値は、昔の陶器や古銭、昭和のブリキのオモチャなど、希少性が高いものや、ホテルのラウンジで飲むコーヒーなど、実質的な価値よりも感情的に感じる価値になる。今回なら、女優という容姿端麗な女性が丁寧に礼儀正しく配膳してくれるというところに感じる価値だ。

感情価値を高める良い例

このサービスを、感情価値を上げるための例として女優を活用していると捉えると、他に応用が利きやすい。想定するお客さんによっては、何も女優でなくてもいいわけだから、野球ファンならプロ野球選手が、となるだろうし、サッカーならJリーグの選手が、となる。

当然、実用性や需要も考える必要はあるが、発想は豊かになるはず。

もう1つのポイントは空きリソースの活用

そして、もう1つのポイントは空きリソースを活用できるということ。女優といえど、最初から人気で引っ張りだこなんてことは一部の人だけ。もちろん空き時間には、彼女たちも自己研鑽はしていると思うが、それにも限界はある。

ただ休眠しているだけなら、どんどん活用した方がプロダクションにとってはいいし、彼女たちも実践の場で学ぶ事も多いだろう。無駄なアイドルタイムが減る。

大手企業を相手にするケースもあるだろうから、もしかしたらCMに起用されるなんてこともあるかもしれない。まあ、CMのプランやキャスティングは広告代理店が握っているし、そもそもそう簡単なことではないので、万に一つの可能性かもしれないが、何もしなかったら可能性はゼロ。

まとめ

コンパニオンみたいだし、女性を利用しているようでイヤだという考えもあるかもしれないが、新人女優をうまく活用して感情価値を高めながら、空きリソースの活用になり、新人女優の研修にもなるというとてもすぐれたアイデアだと思う。

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