Macにおける親指シフトの日本語入力動作の仕組み
KeyRemap4Macを使ってMac標準のキーボードを親指シフトにしている場合、今までローマ字入力では発生しなかった不具合や不都合な点がいくつか生じる。
例えば、こちらの3日で覚えるMacで親指シフト、設定と練習方法のまとめという記事のデメリットの箇所にも書いているようなことだ。
全ての変な動きの対処法にはつながらないが、Macにおける親指シフトの入力の仕組みを理解しておくと、思いがけない動作に対する対処がしやすくなるので、書いておきたい。仕組みといっても、動作を見ていて気付いたちょっとしたことなのでたいした話ではないが、知っているかどうかで変な動きをしたときの対処の幅が広がるかと思う。
半角入力の動作
KeyRemap4Macを使ってMac標準のキーボードを親指シフトにしている場合、半角英数字の入力時と全角入力時でキーを押したときに入力される文字が変わる。
半角英数字の入力はローマ字入力と同じなので、キーボードに刻印されたとおりに文字が入力される。なので、「F」のキーを押せば、「f」が入力されるというごく普通の動きになる。
全角入力の動作
では、親指シフトで全角入力をする際には、どんな入力になるのか?おそらくたいていの人が、KeyRemap4MacBookの設定でローマ字モードにしていると思う。
KeyRemap4MacBook(Karabiner)の設定がローマ字入力
なので、その前提で話を進めると、そのままダイレクトに”かな”が入力されるかというと、実はそうはなっていない。ローマ字入力が基準になっているので、親指シフトの配列(NICOLA配列)で指定された”かな”に相当するローマ字が入力される。なので、「F」のキーを押すと、「ke」が入力されることになる。結果、画面上には「け」と表示されることになる。
親指シフトの配列(NICOLA配列)
こちらの動画を見ると、少しは分かりやすくなると思う。後半はスローモーションにしているので、前半よりは見やすいはず。
「にゅうりょく」という文字を親指シフトで入力している映像だが、「ゅ」や「ょ」を入力しているときに、一瞬「xy」という文字が見えるはずだ。「xy」と表示されて「ゅ」になったり「ょ」になったりしている。ということは、親指シフトの入力は、”かな”がそのままダイレクトに入力されているのではなくて、ローマ字入力でxyuやxyoと入力されているということが分かる。
まとめ
親指シフトの全角入力の動きが分かると、こちらのMacの親指シフトでパスワードや半角英数字の入力がおかしくなるときの対処法という記事に書いたようにパスワード入力がおかしくなったとか、VMwareでの半角英数字の入力がおかしいといった不具合への対処がしやすくなる。
半角英数字の入力なのに、全角入力時の動きになってしまっているということが分かるので、なんとなく対処法が分かるというわけだ。
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