好きなことをビジネスにして楽しく稼ぐ起業家の「ある特徴」
起業しても3年で大部分が失敗に終わると言われる。これは、反対に一部の人は結果を出しているということでもある。では、その一部の人というのは何をしているのか?
私自身が会社員ではなく独立した身であり、周りも個人事業主や社長が多く、うまくいっている人もそれなりにの数を見てきている。そうした人が身近にもいるので、私の周りにいるスモールビジネスで10年は結果を出し続けている人を例として、彼らについて探ってみたい。
ただし、あくまで私の周りというごく限られた世界であり、年商で数百万円とか数億円くらいの規模の小さなビジネスの話というのは前提として押さえていただければと思う。
目次
うまくいっているスモールビジネスの起業家の特徴
うまくいっているといっても、もちろん波はあるので、常に絶好調で少しも落ちることなく会社が右肩上がりとは言えないとは思うが、結果を出し続けている人はいる。
そうした人たちを少し身近で見ていてある程度共通しているなと思える特徴がある。
それが、ゲーム感覚で楽しくやっているということだ。
結果を出すために苦しい思いをして四苦八苦しているというわけではなく、楽しくてやっているように思えるということだ。結果を出すことに楽しさを感じていたり、ビジネスということに面白さを感じていたりという人が多いように思える。
楽しいとラクは別物
ただ、面白いことや楽しいことと楽(ラク)なのとは別であることは注意したい。
楽しいことは勝手にラクだと勘違いする人がいるようなのだが、そうとは限らない。それは、スポーツが好きで何かの競技に取り組んでいる人を見ていたら分かるだろう。彼らはトレーニングしたり練習したりと、どう考えてもラクとは思えないようなこともやって結果につなげるわけだから。大変な思いはしていても、自分の意思でやっている。
注意点としてはもう1つある。
ゲームというと悪い印象を持つ人がいるかもしれないが、ここでいうゲームというのはマネーゲームのような話ではない。
たいていの人は、やっていることを工夫して結果につながるとか誰かの役に立ったと感じると面白さややりがいを感じるものだと思うのだが、ここでいうゲームというのはそういこうとを言っている。つまり、結果を得るためのプロセスを楽しみながら実行しているということ。そして、そのプロセス(ビジネス活動)が面白いと感じて事業に取り組んでいるということ。
具体的にどんな事業をやっている?
では、そうしたスモールビジネスの起業家は具体的にどんなビジネスをやっているんだろうか。
例えば、ある人は貸会議室の事業をやっている。ネットでも集客をしており、そのサイトをたまに見ることがあるのだが、見る度に何かしら変化がある。
今までなかった文言が書かれていたり、スマホを意識したレイアウトになっていたり、「こんなニーズの人もいるんだ……」と思えるようなことが書かれていたりと使ってくれる人に合わせてどんどん更新しているのが分かる。
私はこれまでセミナーや講演会の開催は何度もやってきたので、貸会議室に関してはいろいろと調べたことはあるが、間違いなく他よりも情報が充実している。
そして、実際に貸会議室に行ってみてもなかなか面白いのだ。現場でも工夫がしてあって備品や説明書きなどを見ても、かゆいところに手が届くようになっているなど親切心が垣間見える。また、お客さんを集めるための工夫も見て取れる。
動機は稼ぎたいからやるではなく、楽しいから
で、そうした行動を見て思うのは稼ぐことだけを目的にしてやっているわけではないなということ。ビジネスである以上、利益は必要なので、利益はちゃんと見るのだけれど、「稼ぐ」ことに一点集中しているわけではなく、楽しいからやっている。結果(利益)を出すことが楽しいので、そのためにいろいろとやっているとも言える。
工夫や改善することによって良い方向への変化が起こる、それが面白くてやっているように感じる、とも言える。要はゲームを楽しんでいるような感じ。
そのゲームで結果を出すにはお客さんのことをどれだけ考えられるかが重要なポイントとなってくるわけで、良い結果を得るためにお客さんにフォーカスするということをやる。
つまり、そのプロセスが楽しくてやっていて具体的な事業としてたまたま貸会議室になっているだけの話。別に貸会議室が好きでやっているわけではないのだ。
私はその人が貸会議室の事業を始めた経緯を知っているので、初めから「貸会議室業をやるぞ」と決めて始めたわけではないことは自信を持って言える。
まとめ
ということで、好きなことをビジネスとしてやっている起業家の特徴の1つには、ビジネス活動というプロセス自体を楽しんでいるということもあるということ。
ビジネスをやるのに、社会的な意義なんて別にそこまで考えなくたっていいし、崇高な理念もなくたっていい(もちろん、あるならあるに越したことはないし、そのほうがいいとは思うが)。誰かの役に立てば、自ずと社会的な意義はついてくるはずだし。
ついでにいうと、誰かに出資してもらうとか銀行から融資を受けるわけでもないのなら事業計画みたいなのもなくたっていい。計画を立てると行動が促進されるならつくったほうがいいと思うが、そうでないなら、それよりもとにかく行動するほうがはるかに重要。
少し脱線したが、やりたいことをビジネスにしたいなら、何をするか? ばかりに目をとらわれずに、自分が楽しいと思えることはどんなことで、それを実現できる手段として何があるか? 目の前のチャンスが自分の好きなことを実現するのに有効か? という視点を持つのもいいのでは? と思える。
ちなみに、稼ぐことより楽しからやっている、ということを書いたが、稼ぐこと自体が好きでやっている人もいる。