文系と理系でここまで年収に差が!平均年収の高い会社からは見えない事実

文系と理系でここまで年収に差が!平均年収の高い会社からは見えない事実

だいぶ前に、何かのビジネス誌を読んでいたら文系と理系とで年収に差があるという記事が書かれていた。それどころかアメリカの話ではあるが、世界を支配しているのは理系だ、みたいな内容も書かれていた。シリコンバレーを中心としたテック系のスタートアップは、皆、いわゆる理系の分野での起業だろうから分からなくもない。

実際のところ、どのくらいの差があるのか気になったので、調べてみた。するとこんな違いが明らかになった。
(初稿:2015年5月25日、更新:2016年4月3日)

大学が文系が理系かで年収差はこれだけあった

独立行政法人経済産業研究所が、2011年に発表した理系出身者と文系出身者の年収比較によると、どうやら文系出身者と理系出身者との間に年収の差があるらしい。

どのくらい年収に差があるか分かるだろうか?

男性の文系、理系別の平均年収

男性の場合、年収と平均年齢は次のとおり。
男性の文系出身者の年収:559.02万円(平均年齢:46.09歳)
男性の理系出身者の年収:600.99万円(平均年齢:46.19歳)

女性の文系、理系別の平均年収

女性の場合、年収と平均年齢は次のとおり。
女性の文系出身者の年収:203.00万円(平均年齢:44.67歳)
女性の理系出身者の年収:260.36万円(平均年齢:37.88歳)

日本だけでなく世界でも格差が

上記のとおり、男性も女性も理系のほうが年収が高い。男性の場合で、理系と文系の間には約40万円ほどの年収差があり、女性は約60万円の差があることが分かる。なお、日本だけでなく、世界で見ても理系出身者の年収が文系出身者を上回っているらしいことが雑誌には書かれていた。

私は工学部卒なので理系ではあるが、それで良かった!なんてことは思わないけれど、なかなか面白い結果だ。

なぜ、文系と理系で年収差が生まれるのか?

ちなみに年収といっても投資から得られるような収入は含まず、仕事からの収入だけを対象としているそうだ。また、調査対象となった人は、勤め人が80.8%とほとんどだった。

文系だと、東大法学部を出て官僚に、法学部かどうかは知らないが投資銀行や外資のコンサル、広告など人気職種の企業に入って高給取りになる、なんてパターンがあるかと思う。なので、年収が高くなるイメージだが、そうではないらしい。理系は医者がいるのが影響あるのかとも思ったが、調査対象になった人の業種で最も多いのは製造業だった。

男性も女性も理系が文系の年収を上回るということは、理系出身者がそのまま理系の職種についたとすれば、理系の職種のほうが給料をたくさん払ってもいいと思われていると考えてよさそうだ。つまり、会社にとって価値が高いということ。会社がたくさん給料を払えるということは、世の中に提供することは、理系よりの事業のほうが文系よりも求められていると考えられる。

今の時代、理系の職種から生み出される価値のほうが金銭的な価値は高いのか?と思えてくる。もちろんそんな単純には言えないけれども、インターネットを中心とした技術の発達具合を考えてみると、あながち間違っていないようには思える。

日本の会社別の給料ランキングを見てみると

ちなにみに日経平均を構成する上場会社の平均年収を見ると、文系のほうが年収が高いのではという先入観があるのもうなずける。2013年のデータはこうなっている。上位10位は電通をのぞいて金融か商社だ。電通も文系だろうから上位10社は文系が占めている。

  1. 野村ホールディングス 1,488万
  2. 東京海上ホールディングス 1,387万円
  3. 伊藤忠商事 1,384万円
  4. 三菱商事 1,355万円
  5. 三井物産 1,352万円
  6. 住友商事 1,305万円
  7. 丸紅 1,275万円
  8. 三井住友フィナンシャルグループ 1,265万円
  9. 電通 1,192万円
  10. 三井住友トラスト・ホールディングス 1,174万円

参考:給料.com

ただ、日本は製造業がまだまだ強く、やたら年収の高いおじさんたちがいると考えるなら、その分が理系の給料を押す材料になっているのかも。

結局のところ価値を生み出せるかがカギ

理系と文系で差があるということは分かったが、あくまで全体で見たらという話。平均年収の高い会社ランキングを見ても分かるとおり、文系のほうがむしろ高給取りだということもあるわけだし。

もし、本当に収入を上げたいのなら自分で事業をやるのが良い選択肢かなと思えるが、大企業の会社員よりほぼ確実に安定感はないし、乱高下することもある。ただ、隣の億万長者という資産1億円以上の人を調査した結果がまとまっている本では、アメリカの例ではあるものの、自分でビジネスをやる人の割合が最も多かった。

会社員でも金融関係だと桁違いの報酬が入るイメージはある。一部の優秀なアナリストは年収1億円にもなるそうだし、トレーダーも稼ぎそうだ。

総じて言えるのは、会社員だろうと起業家だろうと、価値をどれだけ生み出せるか?がポイントになる。そのためには、よく言われるように自分の頭で考えて行動し、価値を生み出せるか?が重要になる。単に言われたことをやっているだけでは、ほとんどの場合、指示をする人よりも高い金銭的価値を得ることはないだろうから。

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