宣伝広告費ってどれくらいかけたらいい?目安は?広告の方法は?

宣伝広告費ってどれくらいかけたらいい?目安は?広告の方法は?

いざ自分の商品やサービスを用意したとして、それを知ってもらわないことには売れることはない。そのためには、ネットで集めるなら地道に自分でブログをやって集客するというのも手だが、広告を使ってアクセスを集めるのも手だ。

このサイトでは主にネットを中心としているが、基本はどっちも同じ。紙のチラシはダメでネットなら反応が良くなるなんてことはない。店舗を抱えてやるならネットの広告よりオフラインの広告のほうが反応がいいなんてのはよくある話だ。

今まで1500人近い起業家予備群の人たちに指導をさせていただいた中で、よく聞かれる質問の1つが広告費はどれくらいかけたらいいか? という話。

ということで今回は広告費に関して。

広告の分類とスモールビジネスの起業家が取り組むべき広告の種類

広告の分類は様々かと思うが、お客さんの反応(実際に売れたか、問い合わせがあったかなど)が分かるかどうかという側面で2つに分けることができる。

1つは反応が直接得られるダイレクトレスポンス広告。もう1つは、多くの人の目に触れて認知させたり、ブランドを浸透させるようなイメージ広告。

スモールビジネスをやるなら広告は当然、ダイレクトレスポンス広告に限る。ダイレクトレスポンス広告というのは、要はお客さんから直接反応が得られる広告ということ(direct responseなので)。つまりは、広告を出してどれくらい効果があったか測定できるというわけだ。

宣伝広告費はいくらかけたらいい?

では、どのくらいの広告費をかけたらいいのだろうか? 答えはとても簡単で、利益が出るならいくらでも出す、だ。

10万円かけて100万円の売上があって利益も十分に残るなら、もっとお金をかけてどんどん露出すべきだろう。手元に資金がなくて広告費を捻出できないら借りてでも出すべきというほどのもの。お金をかけたらそれ以上に返ってくるんだったら、金のなる木を見つけたようなものなのだから。

そのためにも必ず把握しておかなくてはならないのが費用対効果だ。つまりは、いくら広告費をかけてどれだけ利益になったのか? という数字。

あとは資金繰りにも注意。出ていくお金は早くて入ってくるお金は遅くなると手元に現金がなくなってしまう。

費用対効果の測定を常にする

ビジネスモデルによって見る数字は変わってくる部分はあるが、要は儲かっているかどうかが分かればいいので、最低限広告費と売上と経費を把握する必要がある。

例えば、広告費が10万円で売上が20万円で商品を提供するのに必要な経費が5万円だとすると、利益が5万円残ることになる。もし、広告費が15万円で売上が変わらなければ、利益は0円なので広告を出す意味がなくなる(本当はそうとも言い切れないが)。

CPO(Cost Per Order)という1つのオーダーを取るのにどれだけ広告費がかかったか? という指標をよく使う。

なお、ものによってはまず無料で試してもらって、とかいろいろとあるので、その場合には無料お試しがどれだけ増えたか(リードゲットという言い方をする)、そしてそこからどれだけ商品買ってもらったか? (転換率という言い方をする)を計測する。

オンライン広告の測定方法

オンライン広告といってもたくさんあるので、種類によって変わってくる。例えば、リスティング広告と呼ばれるGoogleやYahoo!で検索したときに表示される広告やディスプレイ広告と呼ばれる各サイトに表示される広告。

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リスティング広告(左)、ディスプレイ広告

他にもメルマガ広告、記事広告、アフィリエイトなどなどいろいろとある。FacebookやInstagram、TwitterといったSNSにも広告を出せる。スマホのアプリにも出せるだろう。なお、アフィリエイトの場合、通常は成果報酬のため、広告負けして利益を食いつぶすようなことはないのが普通。

なので、かなり簡単ではあるが、リスティング広告、ディスプレイ広告、メルマガ広告、記事広告に関しての測定法に触れておく。

リスティング広告、ディスプレイ広告、Facebook・Instagram広告、Twitter広告の測定方法

こうしたGoogleやYahoo!、Faebook、Twitterといった業者が提供している広告は、計測するためのツールが用意されているので、マニュアルを見ながら設定すれば計測が可能だ。

メルマガ広告、記事広告

相対取引、つまりはメルマガの運用者やサイト運営者と直接やりとりする場合が多いと思うので、たいていの場合、自分で解析する手段を用意する必要がある。

メルマガ広告や記事広告の場合、どの媒体からどれくらいアクセスが来たのか? を最低限把握する必要がある。Google Analyticsを使うなどしてアクセス解析を見ると分かる。他にもURLの短縮ツールを使う方法などいくつかやり方はある。

オフラインの広告の測定方法

新聞の折り込みチラシや、ポスティング、ビラ配りといったオフラインでの広告も当然、測定する必要がある。オフラインの広告の場合、店舗集客などがほとんどかと思うが、単にばらまいて感覚でなんとなくお客さんが来た、来ないなんてやってたら話にならない。広告の意味があるかどうかが分からないのだから。

では、紙の広告でどうやって判断するのか? 方法はいくつかある。よくやられる方法をいくつか例として出してみよう。

経路を知るためにカギを載せる

どの広告から来たのかを知るために“カギ”を広告に掲載しておく。そして、例えば、電話で問い合わせがあったときに、コードを読み上げてもらうわけだ。ハガキや申し込みを郵送、FAXしてもらう場合は、コードが返ってくるようにしておけばいい。

あるいは、担当者の名前(架空でも可)を広告ごとに決めておいて、電話が来たら担当を伝えてもらうことで判別する。

持参させる

チラシ持参したら割引きとか何かをプレゼントといったやり方にすることでも判断できる。

支払いと入金の時間差に注意

儲かるならいくらでも広告費を出すのはいいのだが、注意しないと痛い目に遭う可能性があるのが資金繰りだ。

いくら利益が出ると分かっていても現金商売のように売上が立つ都度、お金が入ってくるとは限らない。広告費は先払いだけれど、商品が売れてお金が入ってくるのは1ヶ月先、2ヶ月先なんてことはよくある話。

特にオンライン販売の場合、商品の販売時にクレジットカード決済ができるようにするには、個人で仕組みを作るなんてのは無理があるので、普通はどこかの決済代行会社と契約する。

私が起業した当初はすぐに使えるのはPayPalくらいしかなかったが、今は選択肢がだいぶ増えている。例えば、SPIKEだったり、stripeだったり、ネットショップならBASE、STORES.jpなどなど。

そうした仕組みを使う場合、売上は月末締めの翌月末払いなんてことはよくある。ちなみにSPIKEの場合は、出金、つまりは自分の銀行口座に売上を振り込んでもらう手続きは、ひと月に1回しかできない。ある月の4日までに手続きをするとその月の末に振り込まれる(2016年7月15日現在)。

といったように決済代行サービスによっていろいろと決まりがある。

なので、手元にお金がなくなると資金ショートしてしまう……なんてこともありえる。もっとも、あまりお金をかけずにやるスモールビジネスならそこまでの心配はないと思うが、注意点として知っておく必要はあるだろう。

まとめ

ということで、あなたの商品やサービスを宣伝するための広告費をいくらかけたらいいか? どう管理するか? 注意点は? ということについて簡単にまとめてみた。

基本は利益が出るなら広告はガンガン出すに限る。成約率が良かろうが悪かろうが、大切なのは利益が出ているかどうかだ。100万円かけて20万円でも利益が出るなら、利益率20%の投資をしているようなもの。しかも、たいていは投資金額の回収が早い。

金融商品で年率20%なんてそうは出ないものだが、ビジネスにおいてはよくある話。もちろん、継続して利益を出し続けられるとは限らないし、労力の違いもある。なので、一概にどっちが優れているということはないし、そもそも金融とビジネスは違うものではあるが。

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