パッケージを変えたら売上31%増!競合商品が多数でも売る方法

パッケージを変えたら売上31%増!競合商品が多数でも売る方法

ビジネスをやろうと思ったらどこかしら競合がいるのが普通。物があふれてサービスもたくさんある社会では、全くの新しいビジネスというのはそうはない。

なので、よく差別化なんてのは言われる話だが、どうやって差別化したらいいのだろうか?

特に小さく起業するにあたってはそこまで資本もないだろうし、リスクを抑えてやるのならできるだけ小資本でやりたいもの。

ということで今回は、差別化の簡単な例と考え方について。

パッケージを変えただけで同じ商品が31%の売上増

まずは例から。こちらはコスタリカにあるキャットフードを販売している会社。SUPER GATOというキャットフードを扱っている。Cat Chow(創業1894年)、Whiskas(食品メーカーMARSが1935年からペットケア事業開始)といった国際的な老舗メーカーの後塵を拝していた。

どうしたものかと考えてたときに、猫の習性をうまく使ってこんなキャットフードを売り出した。結果、フード自体は何も変えずパッケージを変えただけでなんと売上が31%増になったそうだ。さらに、マーケットシェアも16%増加。しかも、手のこった複雑なパッケージでも何でもないごく普通のパッケージなのに。一体、何をしたのか?

こちらの動画にあるとおり、パッケージを猫が入りたがるような箱にして、猫が遊べるパッケージとして売り出したわけだ。CMなどはもちろん、ソーシャルでも広がってどんどん売上が増えたいとう話。

中身はそのままだが、見た目を変えて、買い主が喜ぶような使い方も提案したことで、売れたということ。

ちなみに、こちらはパッケージすら変えずに単に商品陳列の際に90度回転させただけで2倍売れたという事例。
商品を90度回転させただけで売上2倍!お金をかけずに売上アップさせた事例

他との違いの見つけ方(USP)

差別化を考える上でよく言われるのがUSP(Unique Selling Proposition)だ。Propositionは提案や主張といった意味なので、単語を日本語に置き換えると、ユニークな(他にはない)販売における提案ということになるだろうか。

要は、簡単にいうとお客さんが買いたくなるような他との違い。もっと簡単に言うと商品のウリ。

USPを考える上でのポイント

いくら他と違っていてもお客さんが「おっ!」と思わないなら無意味なので、ポイントはお客さんがどう思うか。そのためにも、誰をお客さんとしているかを決めることが大切だ。

例えば、ジュースのパッケージにカロリーオフという表記があるのをよく見かける。成分表をよく見ると、人工甘味料が入っているケースが多い。個人的には人工甘味料は変な甘みがあってイヤなので飲まないし、カロリーなんて気にしたこともないので、個人的にはどうでもいい要素。しかし、カロリーを気にしていて人工甘味料だろうがなんだろうが味に問題はない、体に悪いとも思わないなんて人は買いたがるはずだ。

なので、特定の人にだけ届くようにするのがポイント。

なお、このUSPは大きく2つに分かれる。

  1. 簡単だけど真似されやすいUSP
  2. 難しいけど真似されにくいUSP

簡単だけど真似されやすいUSP

1つは簡単だけれども真似されやすいUSP。今回のキャットフードのようなケースは箱を真似したら同じのができるので、すぐに競合が真似できてしまう。なので真似されやすいUSPということになる。ただ、その代わりやるのは簡単だ(アイデアを出すのは簡単ではないが)。

箱をつくるくらいなら個人だって業者に頼めばできてしまうのだから。テレビCMなんかは無理があるとは思うが、ソーシャルの拡散なら個人にもチャンスはある。

他にもポジショニングを変えるなんてのがある。つまりは、お客さんの対象を絞るということ。例えば、女性専用のジムとか交通事故専門の接骨院とか。

また、オファー、つまりはお客さんに提案する内容を変えることでも、USPはつくれる。有名なのはかつてドミノピザが最初に始めた30分以内に届けられなければ無料というやつだ。

難しいけど真似されにくいUSP

もう1つが難しいけれども真似されにくいUSP。例えば、創業120年の……といった老舗感をアピールする方法は新しく始めた人にはまず無理だ。他にも実績やお客さんの声など。ある程度の経験や年月が必要なケースが多い。

ほかにも、競合がやりたがらないことをやるというのもある。例えば、マンツーマン指導とか、24時間受付とか、気に入らなければ全額返金とか。

組織でやる場合には企業文化なんかもそうだろう。例えば、スターバックス。私は好きでよくいくけれども、それは他とは違うからだ。タリーズとか上島珈琲とか雰囲気良いところは他にもいろいろとあるのだけれど、それでもスタバにいく。理由はそこで働く人がいいから。そうした人を生み出す文化が他との違いを生み出しているということ。

どうやったら思いつくのか?

USPと、ひとことで言ってもそう簡単にアイデアが振ってくるとは限らない。大切なのは普段から考えているかどうかかなと思える。アイデアは既存の要素同士の組み合わせなのだから、普段からいろんなアイデアに振れていることが大切だなと思える。

他社の動きを観察するだけでなく、自分で何か買ったときに「なぜ買ったのか?」を振り返ってみるのもお勧め。そういえば、何でコレを買ったんだっけ?と考えてみると面白い。

視点を変えるだけで、ポストに入れらるチラシや新聞の折り込み広告もゴミから宝に変わることがある。コレじゃ集客できないよね……なんてチラシは山ほど来るけれども、中には「これはすごい……」なんてのもあって面白い。

まとめ

ということで差別化の話としてUSPについて。最初は真似されやすいUSPからになることが多いと思うが、だんだんと真似されにくいUSPがつくれるようになると強い。

普段から意識して他社の広告や自分のところに来るチラシなんかを眺めているだけでもいろんなアイデアに触れられて、あるとき役に立つことがある。

情報だけインプットしても意味ないけれども、アウトプットを前提としたインプットはどんどんすべきかなと思える。情報、知識のないところに新しいアイデア、突破口は生まれない。

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