なぜ、小さく起業したいならまずはメルカリがお勧めなのか?“ゴミ”でも売れるメルカリ市場

なぜ、小さく起業したいならまずはメルカリがお勧めなのか?“ゴミ”でも売れるメルカリ市場

メルカリは使ったことがあるだろうか? 今さらではあるが、メルカリのすごいところはスマホとタブレットだけの世界だということ。PCは一切入ってこない(※)。eコマースもそういう時代なんだよというのがよく分かる。
(写真はメルカリのサイトから)

記事を書いた時点の話。今はPCからも見られる。

さて、メルカリは小さく起業したいと思う人に一度はやってみることをお勧めしたいものの1つだ。こちらのフリマアプリが人々の消費動向を大きく変えていて、かなり衝撃を受けたという記事を読んでより強くなった。

おそらくはヤフーオークションが台頭してきた頃も同じことを思った人がいたんだろうなと思えるので、たいして変わっていないかもしれない。また、当時はまだブログなんてやっている人なんていなかったわけで、こうして発信されることはなかっただろうし。

ただ、ヤフオクとは違った革新的な要素があるのは事実なので、消費行動を大きく変えたというのはそうだろうなと思える。

どんなビジネスをするかは決めていないけど、小さく起業してみたいならメルカリがお勧め

資金調達してある程度大きくやるとか上場を目指すわけではなく、スモールビジネスで小さく起業したい人には以前だとヤフオクを勧めていた。だが、今はスマホが主流になっているということもあってメルカリのほうがいいように思える。

自分自身、ビジネス(スモールビジネス)を学んだときにヤフオクをまずやってみるのはお勧めと言われて実際に売ってみたことがある。その経験からもお勧めできる。その理由は多少のお金が入ることを除くと、主に次の2つのメリットがあるから。

  1. 売れる体験を積む
  2. やり方次第で売れる売れないが決まることが分かる

売れる体験を積む

私の場合はアドセンス(Google AdSense)という広告で初めてネットでお金を1円以上稼ぐことができたが、その次はヤフオクだった。

当時はメルカリなんてなかったので、ヤフオクでいらなくなった電子辞書、壊れたパソコンのパーツ(ビデオカード)、使わない株主優待券などいくつか売った。話としては聞いていた壊れたパソコンのパーツが売れたときは本当に売れるんだ……という感覚があったのを覚えている。

今は、これがメルカリでもやれるということ。

本当に売れるんだろうか? という疑問や不安を抱いている人にとってもお勧め。本当に売れる実感が得られる可能性が高いと思うので

もちろん確実に何でも売れるということはないけれども、すでに売れたもの(SOLD表示)は売れたことが確定しているわけだから、いろんなものが売れていることが分かる。

メルカリで売られる変わったもの

メルカリを眺めていると分かるが、実にさまざまな物が売られている。ちなみに今私が使っているモバイルルーターはメルカリで買った。そうしたものはもちろん、中にはただのゴミのようなものが売られている。例えば、こんなのだ。

衝撃だったのは「牛乳パック10個 700円」や「サランラップ6本 500円」あたりですかね。これって小学校の先生が工作でつかうために買っているのか、ちゃんとニーズもあって売れるんですよ。

引用:世界3,200万ダウンロード、単月黒字化も達成。フリマアプリ「メルカリ」が語るマーケティング、検索結果にあえて「売り切れたモノ」を置いている理由。

実際に見てみると分かるが、確かにサランラップの芯は売れている。牛乳パックが12万円以上で売られているのはよほど高級なのか、ネタなのか間違いなのかは謎だが……。

メルカリで売れる意外なもの(ラップの芯、牛乳パック)

やり方次第で売れる売れないが決まることが分かる

そしてもう1つ。これも重要な要素だよなと思えるのは冒頭で触れた記事にもあるようにこうした目線でメルカリで売るという点。

もう、ユーザーがめちゃくちゃ賢い。賢いのひと言にするのは簡単だけど、どんなニーズがあって、どんなものを売れるかを考えて出品するわけですよ。

「これをお金にするには、どんな人にどうアプローチをして、どう値付けをすればいいのか」と。

使わなくなったものをお金にしたくて売るだけじゃなく、フリマアプリをよく使っている人たちは、もうあらゆるものがお金に見えるらしいですよ。

引用:あころぐ

これは起業するのと一緒。規模は違うけれども、結局、同じことをメルカリでないところでやるだけの話だ。

メルカリが担っている分は自分で用意しないといけないが、手段なんて今の時代いくらだってある。例えば、決済ならPayPalはだいぶ前からあるし、BASEやSPIKEだって使える。

集客はメルカリのようなプラットフォームがないとなかなか最初は難しいと思うが、広告、自分のブログなどなど手段はある。

大切なのはニーズを見つけて商売をするという考えだ。

そして、ニーズを見つけたら次はどう売るか。同じモノでも売れた価格が違っていたり、売れ残っていたりするものもある。

何が違うのかを見比べていくと段々とコツが分かってくる。例えば、服なら写真の撮り方次第でだいぶ印象が変わるし、サイズの書き方も工夫次第で変わるだろう。

私が買ったモバイルルーターなどならスペック、バッテリーがどのくらい持つか、使ってみた感覚、これまでどれくらい使っていたかとか買う側の立場に立って詳しく書くと成約しやすくなる。

ポイントはすでに売れている人の書き方を参考にすることだろう。何でもそうだが、すでにうまくいった人から学ぶのが一番早い。

メルカリでSOLDが表示される理由

メルカリでSOLDが表示される理由
ところで、メルカリを見ているとSOLDとなっているモノをよく見かける。楽天でもそうだし、Amazonでも見かける。実店舗でも成約済みなんて紙が貼ってあるケースがあるので、売上増に効果があるんだろうなというのはなんとなく分かるだろう。

実はメルカリが実施した検証の結果、実際に効果があることが分かっている。

実はメルカリで検索すると、販売済みになっている「売り切れたモノ」もでてくるんですよ。

でも、これってヘンだと思いませんか? だって「いま買えないモノ」が出てくるわけですから。ユーザーにとってジャマですよね。そこで当時のぼくは、これを消してしまおうと考えました。

メルカリ代表の山田進太郎は「たぶんこっちのほうがいいよ!」と言っていたのですが、ぼくは「そんなことないだろう、これは勝ったな」と思いつつ、検索結果から「売り切れたモノ」を消すテストをしてみた。

そしたらどうなったんでしょう。

濱田:
そうしたらですね、結果的にどうなったかというと、もうぜんぜんダメでしたね。すべてにおいて数字が下がってしまって。ユーザーの購入率もそうですし、継続率さえもやや悪化してしまいました。

どうしてなんですかね?

「売り切れたモノ」を置いておくことで、ユーザーに「これ買いたかったな」とか「マメにチェックしておこう」と思ってもらうための「演出」になるからです。

ユーザーにとっては「こんな商品もあるんだ」と気づくキッカケにもなるし、逆に「いま買えるもの」だけを並べてしまうと、リアリティを感じないというのもありそうです。

そういう経緯で、いまでもメルカリの検索結果には「売り切れたモノ」が出てくるんです。

引用:世界3,200万ダウンロード、単月黒字化も達成。フリマアプリ「メルカリ」が語るマーケティング、検索結果にあえて「売り切れたモノ」を置いている理由。

やっぱりメルカリでゴミは売れる(実践してみた)

先日、不要なものがあったのでそれを販売してみた。地デジのチューナーが壊れていて処分しようにもお金がかかるし面倒だし、と思って放置していた。

が、掃除していたらだんだん邪魔に思えてきて早いところ処分しようと思ったとき、ふと「メルカリで売れるかも?」と思って売ってみることにした。

その結果、出品した次の日には売れてしまった。古い型の電源すら入らない故障品で処分するにはお金がかかるにもかかわらず。部品が欲しいのか修理して直すのか分からないが、早々と売れてしまってビックリした。もう少し時間かかると思っていたので。おかげで処分するよりも安く済んだ。

手間はメルカリで売ろうが処分してもらおうが、両方それなりにかかるのでありがたい限りだった。

ちなみにこんなサービスもあるので、故障品でもこんな価値がある場合も。

「怒り」を商品にした変わったビジネス、ANGER ROOM

世の中広いものでいろんなアイデアを思いつく人がいるもの。そして、そのアイデアをもとに新しいビジネスが生まれている。例えば、他人の怒りをビジネスのネタにしたANGER ROOMというサービス。 怒り狂った人が喜んでお金を払うという変わったサービスだ。起こっているのに喜んでというのは変だけれど……。

メルカリとヤフオクの違い

蛇足だが、メルカリとヤフオクの違いはなんだと思うだろうか? 答えは人それぞれあるんだろうけれど、使ったらよく分かるように思える。

個人的にはヤフオクは面倒くさすぎてメルカリがあるなら使う気になれない。理由は入札して高価格のオファーなら買えるという仕組みにある。これはつまり、時間が来ないと買えないということだからだ。即決ができる場合もあるので必ずしもそうとは限らないが、基本は時間まで待つ必要がある。終了にかけて価格がつり上がることもある。買えたかと思ったら自動延長でまだだった……なんてことを経験したこともある。

正直、普通に買いたいと思う人にとっては使いにくくてしょうがない。

今はヤフオクもスマホのアプリはあるようだが、スマホアプリの手軽さは相当なものだ。売買が成立したらやりとりはプッシュ通知で知らせてくれるし、スマホで移動中でも簡単に操作ができる。一方、文章を書こうと思うと画面が小さいし、フリック入力じゃまだまだ打ちにくいので、その観点では面倒でやりたくない。

まとめ

ということで、小さく起業したいならそのミニチュア版みたいなメルカリはお勧め。もちろん、ヤフオクでも構わないけれども、とにかく売る体験をしてみるのはお勧めだ。

自分でビジネスをやりたいけど、何に取り組んだいいか分からないなんて人は、やってみたらいいと思う。先に売るスキルを身につけることは得策だと思うので、プチ起業の一環として取り組むのは大いにいいと思えるからだ。

ただ、大きく利益を得るには相当頑張る必要があると思うのでお勧めしない。そもそもそれがやりたいの? という話もあるわけだし。

ところで、冒頭で触れたブログでこんなことが書かれていた。

消費者ニーズを考える → それに合うものを選ぶ・作る → 売り方を考える・実践する → 購入される=価値が生まれる → うれしい!=承認欲求満たされる(おこづかいも手に入る)

究極は、この一連の流れなんですよね。自分が物を売るためにした努力が認められた瞬間が大事。「自分がしたことが正しかった、喜ばれた、認められた!」という……中毒性高いですね。

だから必ずしも自分で作ったものでなくても、きっと楽しめるんです。もちろん自分で作ったものなら思い入れも違って、より楽しいと思いますが。

考えながら書いているのでこの話全然ゴールとかないんですが、この新しい消費者行動プロセスに名前つけたいって話して今日は終わりました。

引用:あころぐ

個人的にはビジネスそのものの話なので、ビジネスがより簡単なものになり、身近になっただけのようには思える。なので、新しいというのは違和感を感じたが、確かに“消費者行動”という観点から見ると新しいようなとは思える。今までになかった面白さに気付いた、今までビジネスなんて考えたこともなかった人がその面白さに気付いたとも言えるわけだし。

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