起業したいけど営業したくない?だったらこれは知っておいた方がいい
スタバにて。カウンターの前で並んで注文をしようとしていると、妙に気になるものが視界に入ってきた。
それは、左隣にあるクッキーやスコーン、ケーキなどの甘い物。気にはなったが、そこまで欲しいというほどでもなかったので、とりあえずは本日のコーヒーだけをオーダーした。
しかし、視線はジーっと左にあるフードにロックオンされていた。これにしようかなと思いながらも、別に無理に頼まなくても、などと思い、ただ眺めていた。
すると……。
(写真のスタバではない店舗なのであしからず)
目次
スタバのスタッフの行動
スタバでドリンクを注文すると「ランプの下で」といってレジカウンター脇にあるドリンクの受け渡しするところに案内される。ただ、本日のコーヒーは例外。その場で用意してくれるのだ。そのせいかスタバのスタッフはこっちの様子には気づいているようだ。
コーヒーの準備をしつつ、
「ご一緒にいかがですか?」
と一言、ニコッと話しかけてきた。
その瞬間、どうなったか——。それがきっかけとなり、追加でスコーンを頼んでしまった。買うか買うまいか躊躇していたのだが、たった一言で背中を押されるように注文をしてしまったのだ。
服を買おうかどうか迷っていたら店員に話しかけられたらそのまま買ってしまった、みたいな感覚でもあった。
買わされた?売られたかった?
さて、これからビジネスをやろうとしている人の中には、売るのが怖いと思っていたり、本当に売れるか自信がないという人もいる。私自身もそうだったし、売れるかどうかなんてやってみなければ分からないので、今だって不安にはなる。特に先に広告費をバンバン投入するときには、事前にテストをしていても不安は消えないもの。
そんな人には、売られたい人もいるということを知ってほしい。そのときの私のように。買わされた感覚はゼロ。スタバのスタッフには普通に売られているわけだが、まったく売られた感はないし、むしろ、よくぞ言ってくれた!くらいのレベル。
自分としては甘い物が欲しいという気持ちはあったものの、どうしてもというわけではなく食べないならそれに越したことはないと思っていたので、なかなか決めがたい状態だったのだ。誰かに背中を押してほしいと思っており、一押しを待っているような心境だ。
買いたくない人もいれば、売ってほしい人もいる
つまり、そのときの心情は、売ってほしいと思っていたということ。
だから、店の人にひとこと言ってもらうだけで、ポンと買う。背中を押してもらってオーダーするということ。
同じスタバでも、スタッフによってはフードをジッと見ていても、何も言わない人はいる。すると、自分としてもまあいいやとなって買わずに終わってしまう。そして、やっぱりさっき頼んでおけば良かったかな、なんて思いながら席につく。そんな経験は何度かある。
欲しくもない人に売ろうとするのは迷惑だが、売って欲しい人に売ってあげないのは不親切。
売るのがイヤなのは我が身かわいさ
また、売るのが怖いというのは、結局のところ自分中心の考えだと言える。相手に拒絶されるなどして傷付きたくないから、売るのが怖いのだ。
満足してもらえなかったら相手に悪いな、なんて思うこともあるかもしれない。そうした場合も結局、相手にイヤな思いをさせると自分の印象が悪くなると思っているので、大事なのは我が身なのだが。
何と言っても自分がそうだからよく分かる。
視点を相手に向けたら?
ただ、売るのが悪いと思わないこともある。それが相手のためになると思えたとき。別の言い方をすると役に立てると思えるときだ。あるいは、欲しいという人に売るとき。
困っている人に親切にしてあげることは誰だって一度はやったことがあるのでは?それど同じことが販売でも起こる。
もちろん、お客さんが欲しくないもの、必要としていないものを無理に売るなんてことは論外なので、相手が欲しいものをちゃんと把握する必要がある。
そのためにはどんな人をお客さん像とするかを決めてしっかりとリサーチしてみることだ。悩んでいること、どうなりたいのか、使う言葉、などなどその人の気持ちが分かるようになれば、あなたの商品やサービスはどんどん売れるようになる。
リサーチする方法
リサーチはオンラインとオフラインの両方でやるのが効果的。
オンラインならQ&Aサイトを見たらいくらだって相談が載っているし、Twitterでぼやきを見てもいいし、Facebookで他人の書いているものを見たり、mixiはだいぶアクティブユーザーが減っているが、コミュニティには前のデータがたくさん残っているので使える。
オフラインは本屋雑誌を見たり、イベントやセミナーなどがあればそれに行ってみるといい。どんな人がいるかが一目瞭然だし、話すことだってできる。
そうすればどんな人を相手に何を提供したらいいかが分かり、欲しいと思われているものを提供できるようになる。また、自分の売りたいものを売るということもなくなるはず。
まとめ
ということで売られたくない人もいる一方で、売られたい人もいるということ。売るのがイヤだと思う人も、役に立てると思えば売りやすくなるだろうし、そもそも売られたがっている人に売るようにしたらいい。そのためにもリサーチをしよう、ということ。ポイントはいかに相手の気持ちになれるか。
起業なんて特に最初の頃は泥臭いことがたくさんあるのが普通かと思うが、無理にやらなくても工夫次第で変わることはたくさんあるのでは?と思える。