数年で給料が半減する社員が続出!?大企業が年功序列を完全放棄し始めた

数年で給料が半減する社員が続出!?大企業が年功序列を完全放棄し始めた

8割は課長にさえなれない時代、という、なかなかインパクトのある記事がNewsPicksの記事として上げられていた。

その記事が生まれたのは、ソニー、パナソニック、日立と日本を代表するメーカーが次々と実質的に年功序列を廃止したような体制になったから。勤続年数ではなく、どんな役割でどんな仕事をしているのか? ということを基準とした給与体系になったようだ。日本を代表するような大企業が。

なかなかすぐには変われない大企業が変わったのは大きいように思える。日立なんてグループで従業員数は32万人もいる企業でグループにまたがって給与体系を変えているし、ソニーだって相当の従業員がいるわけで、こうした変更は相当大変なはずだから。終身雇用ばかりでなく年功序列もなくなっていくようだ。何を今さらそんな当り前のことをしているんだ? と考える人もいるだろうけれども。

日立、ソニー、パナソニックが年功序列を撤廃したような形

パナソニックについては一部の社員だけが適用されていて残りの社員は2016年から適用になるようだが、ソニーと日立は変更済み。もうすでに年功序列がなくなってしまったと考えていいだろう。

そもそも年功序列という考えは、年をとって経験を積めば、それだけ価値が高まるから高い給料を払うというもののはず。給料というのは会社の売上げから払われるものだから、単に長くいても会社に価値を提供しなければ、高い給料をもらうのはおかしな話。

日立の給与体系も年功序列なし

日立は、職務内容を記述したジョブ・ディスクリプションをもとに基準を決めて評価するらしい。詳しくはよく分からないところではあるが、確実に言えるのは、年功序列ではないということ。価値を上げた人にたくさん支払われるという当然の取り決めになる。実際のところはどうか分からないが、情では給料を払えない。

ソニーの給与体系も年功序列なし

ソニーは仕事に対して年功を考慮せずに評価指標を設けて、それに応じた給与体系になるようだ。評価する上司が実際のところどうしているかは分からないが、会社としては年功の要素はなくしたと宣言している。それまで管理職が社員の4割だったそうだから、どれだけ管理しているんだ? と思えるほどの人数。実際は肩書きだけ管理職の人もいるので、無意味な役職がついていた人も多かっただろう。

パナソニックの給与体系も年功序列なし

管理職にはすでに、仕事・役割を重視する給与体系に変わっていて、2016年には全社員がそうなるとのこと。

工場の現場で見た、高すぎる印象の年功給

工場のラインで見た高額な年功給

学生の頃に、ある大手企業の工場で働いたことがある。やることはラインに流れてくる基盤に配線を通したり、ネジを締めたりするだけ。単純作業で慣れれば、アルバイトでもできる。それで、50代のおじさんたちは年収で600万円くらいもらっていたようだ。それほど残業しなくても。実際に見たわけではないが、話からいってそのようだった。

しかし、正直いってあれで年600万はもらいすぎでは? と思えてならなかった。上の立場にいる人が考えたことを、言われたまま作業する。それを繰り返すだけで、時給3000円(※)超えは、ちょっとあり得ないのでは……と思わざるを得なかった。しかも、正社員なので会社は社会保険料も払っているわけで退職金もあるから、会社としてはもっとお金がかかっている。

もちろん、長期にわたって働いていたら経験は豊富になって価値は高まるとは思うし、いつも新人ばかりだったらスムーズに仕事が進まないだろうから、長期で働いてくれることに価値はある。それに私がいたのは1ヶ月と少しの短期間で、実際に何をやっているかはほんの一部しか見ていない。もしかしたら、アルバイトではとうていできない熟練の技があるのかもしれない。

なので、何とも言えないところもあるが、それを考慮したとしても、もらいすぎでは? という感覚はぬぐえない。そして、同じことが工場でないところでも起きているように思える。

※年収600万円ということは、平均すると月50万円。月に20日間、1日当たり8時間働くと、時給3125円になる。

給料が半分になる人も?

日立、ソニー、パナソニックのような給与体系の変更で、部下のいない謎の課長や部長などがいなくなり、その人が会社に提供する価値によっては、段階的に数年掛けて給料が半減する可能性もあるようだ。価値をどれだけ与えたかがポイントなので、当然といえば当然だろう。価値を生み出してくれない人を雇い続ける余裕なんて大企業にだってない。

年功序列に関しては、おそらく他の会社も追随するだろうと思う。となると、年功序列がますます崩壊の一途をたどるということだ。

給料が増える人だっている

確かに給料が半減してしまう人もいるだろうけれど、悲観的な側面だけを見てもしょうがない。反対に会社に大きな価値を提供できれば、給料が上がる可能性だってあるということ。ユニクロの柳井さんが皆、個人事業主になるなんて話をしていたが、自ら価値を生み出して給料をもらうという意識が必要になりそうだ(当たり前なんだけれど……)。

これから会社員はどうしたらいい?

勤続年数や働いた時間で報酬が決まるのは、とても計算しやすいし、評価も明確。一方、役割報酬だとか、成果報酬というのは評価が難しい。特に間接部門なんて利益に直結しないので、どう評価したら分からないように思えるからやっかいだ。一所懸命やっていて、バックヤードを効率よくしているのに金銭的に評価されない、という人が増えそうな気もする。組織によっては、間接部門は軽く見られがちなので。

だからといって給料が気に入らないので辞めますとはなかなかいえない人が多いだろうから、金銭的な報酬が難しいなら、感謝の気持ちを受け取れる、役に立っていると思えるといった別の報酬を考える必要がありそうだ。お金は多くもらえないけれど、必要とされているから出来る範囲でやる、といった形で。

そうはいっても、経済面をおろそかにするわけにはいかないのが現実。だから、経済面で会社に頼るのではなく、自分で何とか収入を確保するということがますます重要になるだろうと思う。小さくても自分で何かしらビジネスをすれば、全責任が自分になる分、収入の上限はない。その代わり下限もないが。

これからの会社員の進む道

また、より一所懸命になる人が増える反面、会社に見切りをつけたいという人も増えると思える。イヤイヤ会社に行って働いて今まで甘い汁を吸っていた人たちの分まで働いていたのに、自分たちには甘い汁はないと分かったら損した気分になる人もいるだろうし、もらえるお金が減る、今後増える見込みがないなら、ますますやる気がなくなりそうだろうだから。それに、昔と比べたら会社に縛られずに自由に働く人も増えているので、いろんな可能性が見て取れる。

それに、そもそもイヤなことをしながら無理に働くこと自体がおかしいとも思う。経済的なしがらみがなければ、別のことをやりたいという人はけっこういるんじゃないかと思うし。

ということで、小さなビジネスに取り組む人、取り組みたいと思う人が今よりももっと増えるのではないかと思うのだが、以下の記事でも書いたように実体は副業といっても雇用の延長線で考えるケースが多いようだ。

サラリーマンがネットで副業をするならこの5つ

昔と比べて個人でもスモールビジネスならどんどん立ち上げられるようになってきているのが今の時代。私は2008年から自分でやり始めたが、その頃と比べても環境はどんどん良くなっている印象がある。なので、何かしら自分でチャレンジしてみるのも面白いとは思うのだけれど。

まとめ

今後、終身雇用ばかりでなく年功序列もなくなっていく社会になっていくと思うので、大企業の会社員だから安泰なんてことは今まで以上になくなりそう。
今は、個人が金銭的なリスクを負わなくても、小さくビジネスができる土台は、ひと昔前と比べて比較にならないほどよくなっている。会社に頼らず収入を得たり、自分の好きなことをビジネスにしたりするのも、やろうと思えばやれる時代。

だからこそ自分のやりたいことを明確にして主体的に人生をドライブできるようにしたい。

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From:@ksaito54 六本木のスタバより。

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