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ものづくりでも個人起業の環境が整ってきている、TechShop、CREATIVE HACK AWARD 2016

ものづくりでも個人起業の環境が整ってきている、TechShop、CREATIVE HACK AWARD 2016

「日常」をハックせよ、ということをテーマにしたWIREDが主宰するCREATIVE HACK AWARD 2016。そのオープンセミナー(トークセッション)に行ってきた。登壇者は、ライゾマティクス社の代表である齋藤精一さん、日本のTechShop代表の有坂庄一さん、WIRED編集長の若林恵さん、司会はWIREDの小谷知也さん。会場は、六本木一丁目のアークヒルズにあるTechShop。

個人がビジネスを立ち上げるための環境がますます良くなってきているなと思えたので、起業やビジネスの側面から思ったことをまとめてみたい。というのも、クリス・アンダーソンのMAKERという本が数年前に出版されたが、その中でも書かれていたように個人がメーカーになってものづくりができるような環境がどんどんできあがってきつつあるということが分かったからだ。

その役割を担うひとつが会場となったTechShop。もともとアメリカ発祥で、ものづくりが大好きな人たちのために道具や作る場所を提供している工房みたいなところ。東京は2016年の4月にスタートし、他はパリ、アブダビにもあるそうだ。

以下、どうやって起業するか?TechShopからどんなビジネスが生まれているか?ということを中心に。

これからのビジネスは他分野とのつながりがカギ

オープンセミナーの中でいくつかあった話題の中で印象的だったことの1つが狭い分野を極めていってビジネスにするという時代ではなく、多業種をつなげて新しいものを創っていくということ。そうするといいというのではなく、そうしないと勝てなくなる、つまりはそうする必要があるという話だった。

例えば、2015年にマッキンゼーがデザイン会社を買収した。アクセンチュアも同じ。コンサルティングの分野でもデザインという要素を取り入れるようになったのは、その例の1つと言えるだろうとのこと。

他にもAirbnbがある。他のスタートアップと違うのは、ファウンダーの一人がデザイナーであること。GoogleもFacebookもエンジニアが起業しているケースだが、Airbnbは違う。

というわけで、例はデザインが中心となっているが、デザイン以外の分野とも連携していって新しいものを生み出すというのは、どんどん増えそうだ。

ちょっと規模の大きな話かもしれないが、Aribnbなんて最初は小さな一歩から始まっているわけで、我々のような個人や零細にもチャンスがあると考えられるし、これからのビジネスを考える上で多少なりともヒントにはなりそうだ。

“大人の事情”からビジネスアイデアを見つける

また、ライゾマティクスの齋藤さんが話していた“大人の事情”を見つけるという話が印象的だった。大人の事情というのは、いろんなしがらみやらなにやらといった何らかの経緯があって不便になっているようなこととでも言えばいいだろうか。

具体例を出してしまうのは避けるが、例えば、全国展開しているサービスであれば地域によって企画しているのが違っていて管轄の問題で不便を強いられるようなこと。東京で申し込んだのが、大阪では使えないとか、同じ店なのに店舗が違うとサービスが受けられないとか。あるいは、顧客サポートに連絡してもたらい回しにされるということもそうだろう。

そういった不便やそもそも何でそうなっているの?ということを見つけてその解決策を考える、それがビジネスになっていく。

個人的には、今までなかった画期的なもの、例えばiPhoneを生み出すようなことばかりがビジネスではないし、大部分が不便の解消などのビジネスかなと思っているので、そのとおりだなと思えた。

ビジネスアイデアに困っている人は、自分が感じる不便を洗い出してみるのも手だろう。やりたいやりたくない、情熱が注げるかどうかといったことはあるので、たくさんアイデアを出してみて吟味したらいい。

大きなビジネスをしたいという人もiPhoneをつくらなくても大きなビジネスになることはあるので、常に考えているのは有効だよなと思える。

大化けしたビジネスが生まれた些細な理由

square
画像:Squareの公式サイトより

そうした日常の不便から生まれたビジネスの1つがSqaure。Squareはインターネットにつながったスマホやタブレットがあれば決済ができる仕組み。カードリーダーをスマホやタブレットに挿してカードを通せば決済ができる。それまでも専用の装置を使ってカード決済をすることはできたけれども、敷居が高く個人ではとても無理だった。

日本でも特に新しくできた店舗にはSquareを使っているところを見かける。SquareでなくてもCoineyだったりPaypalだったりするとは思うが、ビジネスとして商品やサービスを提供する側としてはカード決済がものすごく楽になった。

私が起業した頃は個人でも使えるカード決済はPaypalくらいしかなかったが、今はSquareを初めとしていろんなサービスがあってビジネス環境はどんどん良くなっている。

TechShopからSquareは生まれたそうで、セミナーで創業の話を聞いたところとても興味深かった。

Squareが生まれた意外な経緯

このSquareはカード決済に新風を起こしたわけだが、実は、アメリカのTechShopで生まれたんだそうだ。創業者はTwitterの共同創業者の一人であるジャック・ドーシーとジム・マッケルビーという人物の2人。

ちみなにアイデアの生みの親はジャック・ドーシーではなく、ジム・マッケルビー。ジム・マッケルビーという人物はガラス細工を売っていた職人だったそうだ。

もともとはIBMにいた研究員だったが、Squareが生まれる前、ガラス細工の作品を路上で販売していたそうだ。しかしながら、思ったように作品は売れない。そんなときに路上でもクレジットカード決済ができればいいのに、と思ったそうだ。売る商品は高い金額だということもあって、現金で買う人は少ないので、そうすればもっと売れるはずだと考えたらしい。

運が良いのか分からないが、それまでの経歴の中でTwitterの創業者の一人であるジャック・ドーシーと知り合っており、路上でもカード決済ができるような仕組みは作れないか?ということを彼に相談した。それがきっかけでSquareが生まれたという話だった。

Squareは画期的でも、技術はたいしたことはない!?

Squareの仕組みはよく分かっていないのでなんとも言えないけれども、そんなに特殊で難しい技術が必要なものではないとのこと。単にカード決済するだけなので、直感的にも確かにそんな感はある。もちろん、いざやってみたらいろいろと問題は出るものだけれど、画期的な技術が必要なものではないことは確かだそうだ。

でも、世界に広がって今や上場するにまでに至った。ビジネスを始めるための環境のひとつを整えてくれたわけだ。

なぜ、Squareがうまくいったか?

理由はいろいろとあったとは思うが、その答えのひとつであり、シンプルでとても重要なことは行動に移して最初のプロトタイプを実現させたこと。トークセッションの中でもそういう話があったし、自分としても本当にそう思える。

多くのアイデアはアイデアのままで実現されない。ジム・マッケルビー以外にもカード決済がどこでも簡単にできたらいいのにと思う人はまず間違いなくいたはず。そして、これが解決できたらいいのにとか、ビジネスになるかもなんて思った人もおそらくはいただろう。

でも、そこから行動に移した人はいなかった。あるいはいたとしても、問題が起こったときに途中で挫折してしまった。

AirbnbもUberも一緒。画期的ではないけれども、Squareと同様に誰もやらなかった。AirbnbもUberも今でも問題は山積みかもしれないが、確実に新しい価値を提供しているし、多くの人の役に立っている。

インターネット関連だけでなく、製造業も個人の敷居が低くなっている

インターネットが登場して特にWeb2.0なんて言われたあたりから、急激に個人がビジネスを始められる環境がどんどん整ってきているように思える。要はブログやSNSといったものの登場で、個人でも情報発信ができるようになり、ビジネスもやりやすくなったということ。それでネットを中心としたビジネスがどんどん生まれた。

それが今はネットだけでなく製造業までもが、似たような状況に近づいてきている。TechShopののようなところが、少しずつ増えてきているのが今の状況だろうから。

実際、アークヒルズから比較的に近い六本木の交差点には3Dプリンタをいじれる施設があるし、渋谷の道玄坂上のあたりにもそうしたカフェがある。

ソフトだけでなくハードでも個人起業

要は、アイデアを実現させるチャンスが増えているということ。ソフトウェアに限らずハードでも個人がアイデアを具現化してビジネスにつなげる機会が増えたということは可能性の拡大という意味でとても大きいように思える。

まだ例は少ないのだろうけど、TechShopからいろいろと生まれているようだ。

個人のものづくりから生まれた製品

実物も見せてもらったのはこちらのLUMIO。本のようなLEDライト。クラウドファンディングのキックスターターから300万ドルを集めた。

他にも、折りたたみのカヤックや水中のドローンとも言えそうな潜水艇などいろいろと生み出されているとのこと。これからは日本発の例も出てくるものと思う。

まとめ

ということで、ビジネスを始めるなら、世の中の不便や問題点を普段から意識しておいて、その解決策を考えるということを繰り返しているとネタが転がっていることに気付きやすくなる。また、大切なのはアイデアを生み出すことはもちろんだが、行動に移すことだ。両方揃って初めてビジネスが生まれる。残念ながらアイデア、構想だけでは何も生まれない。

アイデアを実現する手段はソフトウェアににいてはだいぶ前から広く提供されていて、個人でもいろんなサービスが生まれていった。それがここ数年前からものづくりというハードの分野でも、個人が手軽に試作品をつくったりビジネスにつなげられるようになっている。

今後はIoTの時代。数年前にクリス・アンダーソンのMAKERという本を読んだときは、正直まだ実感はなかった。その後も話題をあまり聞かなかったので、あの話はどこに?なんて思っていたけれども、着実に進んでいるようだ。

TechShopができたと、そして話を聞いたことによって、MAKERはただのムーブメントで終わるのではなく、これからますます広がっていきそうな気はする。

いろんな人のアイデアをビジネスにつなげるための環境が良くなっていくのは歓迎したいところだ。というのがセミナーに出て思ったことだった。CREATIVE HACKの趣旨にと合っているのかは分からないが。

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