実際に結果の出た小さく副業・起業するためのお勧めの方法と事例
リスクを押さえて小さく起業したい、何かしら1人で事業を始めたい、あるいは会社員を続けながらまずは副業からやってみたい人など、小規模ビジネスをやりたいと思う人に対してのお勧めの方法と事例のご紹介。ここで、着目するのはライバルの有無と市場規模の大小。そして、どうやって参入するか? というポイントだ。
市場規模が大きくてライバルがいないなら最高だが、そんなものはないと思ったほうがいいくらい何をやってもライバルがいるのが普通。ライバルがいないか少ないところを狙うと今度は市場規模が小さくなる。
では、このライバルの大小と市場規模の大小、どちらを重視したらいいのだろうか? また、狙う分野があったとしてどうやってそこに参入するのか? つまりは、どんな事業で起業するといいのか? ということについて少し掘り下げてみる。
まずは事例をお伝えしたほうが分かりやすいと思うので事例からお伝えしよう。
目次
ルール変更に乗っかるとビジネスはつくりやすい
ビジネスを生み出しやすいポイントの1つとしてルール変更に乗っかるというのがあるのだが、まさしくそのタイミングでできたビジネスの事例だ。
ちなみに、ここでいうルール変更というのは法律が変わるなんてのが典型例の1つ。ビジネス全般に関わらなくてもスポーツやゲームなどでもチャンスがあるし、影響力の大きな民間企業(例えばGoogleなど)が取り決めを変える場合でもチャンスはある。
Airbnbと民泊
今回、ここでご紹介するのはAirbnbに関わる話。
Airbnbの日本法人ができたのは2014年の5月。法整備が整っていないなか、業者はもとより個人も多くの人が参入している。問題も大きいようだけれど、Airbnbのおかげで観光地の近くに泊まれたとか、ホテルがいっぱいだったけど助かったなんて人はたくさんいそうだ。海外からの観光客にも人気はありそう。
実際にAirbnbに取り組んでいる友人の話によると、海外といっても欧米の人たちだとは思うが、古い畳の部屋でもけっこうな値段で泊まるらしい。他にも物件をいくつか持っていて、1つは賃貸で借りてもともと住んでいたところを出て契約はそのままに貸し出すなど、グレーにやっていたこともあったようだが……。
法律の施行によって生まれるこんなビジネス
国としてもさすがにそんな状態で放置とはいかないし、ホテル不足で困っている地域もあるせいか、法律の検討が進んで新しい法律が2018年の6月15日から施行されることになっている。
ということで、法律というルールが新たにつくれるわけだが、年間最大で180日までしか営業できないなど何かと規制がある。なので、今までの延長で事業としてやるには厳しそうだ。
ただ、それはあくまで個人が部屋を貸すような場合の話。旅館業(ホテル、旅館、簡易宿泊、下宿などと業態の分類がある)として取り組むなら年間180日とは言わず、堂々と営業ができる。なので、もしAirbnbを使って貸し出したいのなら、旅館業としてやるのが理想だのだが、そのためにどんな手続をして何を満たせばいいのかなんてのは、これからやろうとする人には分からない。
ということで、Airbnbを使って民泊をしている人に対して、今のままでは営業日数などの制限があって利益になりにくいから、旅館業にしては? そのためのやり方は教えるので、というサービスを手がける人が出てきている。
行政書士事務所などもてがけているようだが、Airbnbで貸し出しを始めて旅館業に転換して継続的に利益を出している人が教えるケースもあるようだ。おそらくは単に代行だけではそこまで利益を取れないので結果を出すにはどうしたらいい? ということも含めてサービスを売るのだろうなとは思う。実際に手を動かすのは提携している行政書士だと思うので、仲介になるだけだろうし。
世の中の流れ、変化にのっとったビジネスで良い目のつけどころだなと思える。だからといってうまくいくかどうかは分からないが。
興味深い検索結果
もう少し、Airbnbの旅行業転換の話を見ていくと、面白いことが分かる。
例えば、検索結果に注目してみよう。
ホテル業 申請
ホテル業 転換
民泊 ホテル業
ホテル運営 資格
旅館業 申請
など、適当に検索してみたら広告はほとんど出ないことが分かる。少なくとも今、この記事を書いている時点では。
広告が出てもAirbnbをやっている人にホテル業(旅館業)転換できますよという訴求をした内容はない。代行業が広告を出していたが、検索者の目的にドンピシャというわけではない。
で、検索上位に表示されるのは行政書士事務所やニュースくらい。検索結果もキーワードから推測される知りたいことが解決できるかは疑問があるようなものか散見される。
旅館業というキーワードだと民泊に特化したメディアがようやく出てくるという状況。要はがら空きなので、前から取り組んでいる行政書士事務所はどんどん広告出したらいいのにと思うのだけれど、やならいようだ。実情を詳しく知らない部外者が外野から適当に言っているだけなので、やっても儲からないのかもしれず、あえてやらないということはあると思うが。
ここで思うのは、副業のネタ、起業のネタというのはいつだっていろんなところに転がっているものだということだ。
ちなみにAirbnb関連だとこんなビジネスも生まれている。
こうやって時代の流れに合わせて起業する、Airbnb周辺ビジネスの事例
何かビジネスをするのなら時代の流れに合わせて取り組むのが一番。孫正義さんがソフトバンクを創業したのは、コンピュータが伸びると確信したから。本人が28歳の頃の音声を聞くと、時流に乗るようなことをやろという意思があったことが分かる。 流れに乗れば、100%の力を出したら流れに後押しされて120%、130%の力が発揮されるようなことがある。反対に逆流の中にいると、100%の力を出しても、80%、70%の力にしかならない。 ということで、今回は時流に乗ったビジネスの例。 Airbnbをはじめとした民泊に適したビジネス 画像:HORAD
小規模ビジネスを起業するなら市場規模とライバルのどちらが大切?
ということで、どう参入するのか? の1つの方法としてルール変更に着目するという事例をお伝えした。今度は参入する分野について。
先ほどの事例は、Airbnbを使って民泊の事業をやっている人というだいぶ限られた人に向けたサービスだというのはお分かりいただけると思う。どう考えても、ダイエットとか転職とかそうした巨大な市場の話ではないことは明らかだろう。
結論からいうと、何をやるか定まっていないけど何かしら小規模ビジネスを始めたいと思うなら、ニッチな分野で市場規模はそこまで大きくなくても、ライバルがあまりいないビジネスがお勧め。
興味関心がある分野があったとしても、まずはライバルのいない分野で何かしらやってみるのもいい。あまりにも市場規模がなさすぎるとか、そもそもニーズがないなんて場合にはビジネスが成り立たないので、限度はあるのだけれど、ニッチな分野を攻めるのはお勧めではある。
なぜ、市場規模よりライバルなのか?
市場規模を追わないと売れないよね? というのはそうなんだが、経験則として小さな市場、ニッチな分野でもたいていの分野で月に数十万円から100万円くらいは売れるもの。
なので、利益率にもよるのだけれど、個人が小さく起業をする分にはそこそこの収入にもなることが多い。そうとは限らず全然ダメというのもあるのは当然だが、絶対的なものなんてないのだからそれはしょうがない。確実にうまくいくなら誰だって躊躇なく試す。
では、なぜ競合の少ないニッチな分野でビジネスに取り組むといいのか? それは、結果が早く出やすいというメリットがあるから。大きくは儲からないとか市場規模が小さすぎてビジネスにならないなんてことは起こり得るが、結果が早く出やすいというのはかなり大きなメリットなのだ。
というのも、これまで1500人位の人に関わったなかで分かったのは、失敗の多くは途中でやめてしまうから。なぜ途中でやめるかというと、大半が結果が出ない、あるいは今後、続けても結果が出るか見えないから。人間というのは、往々にして何事もうまくいけば面白いし、うまくいかなければつまらないと感じるもの。
だから、結果に早くつながったほうが面白さを感じやすく、モチベーションが維持しやすくなる。継続すれば結果につながりやすくなるので、成功にも近づくということ。
興味がない分野でも起業するの?
いくらビジネスのネタが転がっているといっても、興味ないのに無理にやってもしょうがないのでは? というのはあるだろう。やりたいやりたくないはあるので、あまりもに興味がなさすぎるものに対して無理に首を突っ込もうとする必要はないとは思う。
ただ、最初は特に関心がなくても、やっていくうちに面白くなることはよくある話。それに、もし途中で飽きたらやめて他のことをやればいいだけの話だ。最初に取り組んだビジネスを続けなくてはならないなんことはないのだから。
たとえ、ある程度やったところでやめたとしても、ビジネスを立ち上げた経験が手に入る。儲かったらその分のお金も手に入るし、人とのつながりも増えるだろう。
何かにチャレンジしても何もしなくても時間は過ぎ去っていくが、前者は経験という果実が手に入るし、うまくいったらお金などの他の果実も手に入るということだ。後者はただ時間を失うだけなのに対して。
失敗して大きな損失が生まれるようなことならポンポンと立ち上げていたら負債を抱えてしまうかもしれないが、たいしてお金をかけずにスタートできるなら失うものなんてたいしたことはないのでは? 前述のとおり、その分の時間は失われるが、なにもしなくたって時間は失われる。
実績がない場合の対処法
もし、自分には実績がないなんていうなら誰かと組めばいい。まわりにそんな人はいないというのなら、ネットで調べたら出てくるはずなのでアプローチしたらいい。本屋さんで本を探して直接著者にアプローチすることもできる。実際、そうやって始めた人もいる。例えば、こちらの事例。
今回は5,6年前にはなるが、ふと思い出したので知り合いの30代の会社員がどうやって副業でスモールビジネスを立ち上げて、ある程度の収益につなげることができたのか?という内容。ある程度というのは、そのときの時点でトータルで100万円くらいの売上。原価はそこまでかからないビジネスなので、利益もそこそこある。 月に数万円程度のビジネスで調子が良ければ10万円、20万円くらいまではおそらくいくだろう。もっとしっかりと取り組めば、もう少し売れるような気はする。 では彼は一体、何をやったのか?そして、どうやったのか? 会社勤めしながら副業で取り組んだビジネス
あるいは自分でもできそうなことをなんとか探すか、ある程度の時間をかけて自分を成長させるしかなさそうだ。
それもイヤだというのなら投資家として誰かに出資したらいいのでは?
それもイヤだというならその程度のやる気なのでやめたほうが良さそうだ。筋肉つけたいのにトレーニングはイヤだし食事も変える気なしとか、ダイエットしたいけど、食事は今のままで運動もしたくないというようなものと同じように思える。
副業から何かを始めるときも同じこと
もちろん、副業からなにか事業を始めるときも同じことだ。少しの収入さえあればいいような副業ならアルバイトでもなんでもやったらいいが、そうではなくて独立を目指したい、会社に頼らず収入を得られるようになりたいのなら、何かしら自分でビジネスを始めるのがいい。
行き当たりばったりでやるよりも多少何かを知って始めたほうが狂いはなくなるとは思える。ビジネスのセンスがある人は別だと思うが、そういう人はこんな記事を読む前に起業しているはずだし。
まとめ
ということで、初めて何かしらビジネスをやるのであれば、まずはライバルのほとんどいないようなニッチな分野でスタートするのは良い選択の一つだ。その際、何かしらのルール変更などがある場合には、それに乗っかってみると起業しやすくなるだろう。
私も最初はこうしたほとんどライバルがいないようないないようなところでビジネスをスタートさせた。それがある程度うまくいって、その経験などが他のビジネスにもつながるようになり今に至っているというバイアスはあるのだけれど。
なお、大きな市場の一部を取るやり方で成果を出す人もたくさんいるので、今回の話はあくまで1つのやり方として知っておいたらいいのでは? ということ。知らなければ選択肢にならないが、知っていれば選択肢になり得るので。
この辺の記事も個人が小さく起業するならお勧めの内容。
個人や主婦が低リスクで起業するにはこの4つをやればいい。身近な事例とともに経験者が解説!
起業という言葉からどんな連想をするだろうか? このサイトでは個人が低リスクでスモールビジネスを起業するということを中心に書いているので、金融機関からお金を借りる、投資家から資金調達してビジネスを立ち上げるといったようなやり方は他に譲る。 ここでは、会社員、学生、主婦といった方々ができるだけお金をかけずにリスクを抑えて起業するには?ということに絞ろうと思う。 起業するだけであれば、何も難しいことはなく非常に簡単なのだが、そうはいってもやったことのないことはよく分からないだろうと思うので、こんなビジネスを起業しているという事例を多少混ぜながら簡単にまとめてみる(初稿:2016年7月20日、更新:2018年6月13日)。
今回は5,6年前にはなるが、ふと思い出したので知り合いの30代の会社員がどうやって副業でスモールビジネスを立ち上げて、ある程度の収益につなげることができたのか?という内容。ある程度というのは、そのときの時点でトータルで100万円くらいの売上。原価はそこまでかからないビジネスなので、利益もそこそこある。 月に数万円程度のビジネスで調子が良ければ10万円、20万円くらいまではおそらくいくだろう。もっとしっかりと取り組めば、もう少し売れるような気はする。 では彼は一体、何をやったのか?そして、どうやったのか? 会社勤めしながら副業で取り組んだビジネス
ビジネスネタで詰まる人の特徴と、面白いビジネスアイデアの事例4+1
ビジネスアイデアで詰まる人はとても多い。数字で測定したわけではないが、起業を目指す人を中心に1500人くらいの人に僭越ながら教える立場にいたのと、自分がそうだったので実感として分かる。 起業したいけど、何をネタにしていいか分からないという、初っぱなのビジネスアイデアでつまる人がとても多いということだ。 ビジネスアイデアで詰まるのは、次の2つのパターンがある。ひとつは何もいいのが思いつかないというパターン。もう1つは思いつきすぎてどれからやったらいいか迷うパターン。