社員全員プログラミングできないゲーム会社がヒットを生み出した理由
こちらの日経の記事によると、日本に住む台湾の男性が、ゲーム制作会社をつくり、スマホのゲームを作って10万ダウンロードを達成したそうだ。社員は全員、プログラミングができないのに。といっても社員は一人なのだけれど、、、それでも、どうやって作るか不思議に思う人もいるだろう。
ちなみに彼が作ったゲームはヒストリカというパズルゲームで、歴史上の人物を仲間にして、パズルを解きながら敵と戦う仕組み。パズドラのようなイメージのゲーム。先ほどの日経の記事によれば、ちゃんと利益も出ていて、毎月数十万円のお金が入ってくるらしい。
目次
どうやってプログラミングもできないのにゲームをつくってヒットさせた
その台湾の男性はプログラミングはできない。面白いゲームのシナリオを作れるわけでもない。ゲームで流す音楽をつくれるわけでもない。キャラクターをデザインできるわけでもない。お金があったわけでもない。
という人物で、ゲームを作れる能力はほとんどないといっていいと思う。でもビジネスで最も重要なことだけは持っていた。それが、ゲームを作りたいという夢、リスクを背負ってでもやりたいという強い思い。
夢や思いは重要だけれど、実際にゲームを作るには、先ほど書いたような様々な要素が必要になる。どうやってそれらを用意して10万ダウンロードもされるようなゲームを作ったのだろうか?
なぜ、ないない尽くしの人でも収益の上がるビジネスが作れるのか?
彼がやった方法は、高度な知識や技術などは不要で、言ってみれば誰にでもできる方法だ。とはいっても誰でも簡単に、とはいかないが、高度なスキルは特にいらない。今の時代ならではの方法なので、ひと昔前なら実現できなかっただろうとは思う。
全部、一から学んで自分でやろうと思ったら相当な労力と時間がかかって非現実的。そこで、彼はいろんな人に協力してもらうことにした。どうやったかというと、こんな具合だ。
ないものは協力してもらう
お金がないので、クラウドファンディングで資金を獲得。
プログラミングができないので、クラウドソーシングでフリーランスの人に依頼。
デザインができないので、キャラクターデザインをしてくれるクラウドソーシングでフリーランスの人に依頼。
面白いゲームシナリオを考えられないので、クラウドソーシングでシナリオライターに依頼。
音楽が作れないので、クラウドソーシングでミュージシャンに依頼。
なお、クラウドファンディングとはネット上で資金提供者を募集するサービス。私の知り合いは、先日キビタンゴというクラウドファンディングで資金調達に成功した。クラウドソーシングも同様な仕組みで、資金ではなくて外部委託する人を見つけるサービス。
具体的にどんなサービスを使ったか?
ちなみに、男性が使ったのはこんなクラウドサービスだ。
クラウドファンディングは、キャンプファイヤー。シナリオや音楽のクラウドソーシングは、クラウドワークスをメインに。イラストはpixivというイラストレータが作品をたくさん投稿しているところで見つけた。
うまくいったもう1つのポイント
ゲームがうまくいったのは今の時代だからこそとも言えるが、もう1つのポイントは本人の考え方だ。
彼は、自分は○○ができないからダメだ、と諦めなかった。自分でできないならできる人を探すという精神を持っていた。できない理由に目を向けて終わるのではなくて、実現させるにはどうすればいいか?を考えたというわけだ。これは非常に重要な視点で、事業を成功させる人は共通して持っている視点でもある。
ただ、人間、実現の可能性が見出せないところに、どうすればできるか?という道を見つけようとするのはなかなか難しい。なので、こうした事例を知ることによって可能性が少しでも広がるのではないかと思う。
今の時代は先が見えない不安定で大変な時代?可能性に満ちた時代?
今の時代はバブル前とは違って、右肩上がりがずっと続いているわけではないし、変化がとても速くなっていて、不安定でもある。
不安定で大変な時代?
今の時代、会社員として定年まで働いてリタイア後は、年金暮らしなんてことは、まず無理だろう。年金の受給開始時期はどんどん後ろにずれていくだろうし、そもそもいつまで年金の仕組みが持つか分からない。さらには、会社が存続しているかどうかも分からないし、自分がずっと雇われているかも分からない。
終身雇用はもうほとんど幻想のようなものだろうし、年功序列もなくなっていく方向に進んでいる。実際、日本を代表する大企業は、すでに年功序列をなくし始めている。
数年で給料が半減する社員が続出!?大企業が年功序列を完全放棄し始めた| IDEASITY
可能性に満ちた時代?
一方、見方を変えると、今回の例のようにたくさんの資金がなくてもビジネスは始められるし、ネット上にサイトをつくることだって無料でやろうと思えばやれる。無料でなくても月に1,000円もあれば十分作れる。つまり、お金をかけなくてもできるということ。
それに、今回の例のように自分に特別なスキルがなくたってビジネスは作れる。自分でできないこともクラウドソーシングを使えば、プロがそこら中にいるようなものだから何だってできる。お金がなければ、これまたネット上で募集することができる。
リスクを極力減らしてビジネスにトライできるということ。だったら、何だって最初からうまくやることは難しいのだから、失敗して当たり前くらいの勢いで始めてしまった方がいいとも言える。会社員なら副業で少しずつやったらいい。失敗したってまたやり直せばいいのだから。
もちろん、必ずうまくいくとは限らないけれども、ひと昔前より格段に個人がビジネスをやりやすくなっているのは事実だろう。
なので、今は、ビジネスを始めるのは、一部の大きなリスクをとれる人だけがやれるものではなくなってきている。とても可能性に満ちた時代と言えないだろうか?
まとめ
クラウドソーシングの代表格の1つである、クラウドワークスが上場した。フリーランスや個人起業といったビジネス形態がますます増えていくような予感。今後、1つの会社から給料をもらうという形態が当たり前になっていくのかもしれない。
時代の変わり目はチャンス到来でもある。これからのビジネスがますます面白くなっていくような気がする。
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From:@ksaito54 渋谷のスタバより