同じ商品なのに売り方を変えたら売上大幅増になった3つの食品
同じ商品が見せ方を変えたら売れたシリーズ。今回は冷凍食品とクリームソーダ。
そして、もう1つ。こちらは見せ方すらも変えていないけど、月商が20万円から最大で600万円と30倍にもなった甘いものの話。
その他の秀逸なアイデアの事例はこちらから。
目次
中身は同じでキャッチコピーを変えたら売上増で100倍→2000倍にまで成長
今年もたくさんの人に出会っていただきありがとうございました。来年はもっとたくさんの人と出会えますように。#買ってよかった2017#今年ももうすぐ終わるのでひとこと pic.twitter.com/6xMtWtwYUq
— なべやき屋キンレイ (@nabeyakiyaKR) December 27, 2017
キンレイという冷凍食品を販売している会社の話。アルミ鍋に入った鍋焼きうどんを食べたことのある人は多いはず。それをつくっている会社だ。
そのキンレイが2005年に新製品を発売した。冷凍うどんのアルミ鍋なしバージョンの商品。
アルミ鍋に入っていなくてもいいという顧客の声が寄せられることが多くなったことがきっかけでつくったそうだ。
で、顧客の声に応えたその商品を販売してみると年間で1万食が売れた。単価は500円。個人商店ならまだしも、上場していたこともあるような会社で年間500万円にも満たない商品はさすがに話にならない。
そんな状態だったわけだが、今や稼ぎ頭といっていい主力商品になった。
一体、何があったのだろうか?
その1つはキャッチコピーを変えたことにある。
その商品は、袋から麺と具とスープが1つになって凍った塊をそのまま鍋に入れて加熱するだけで食べられる。水すら入れる必要がないというかなり楽に調理できる。
だが、そのインパクトがお客さんには伝わっていなかった。
そこで、
「お水がいらない」
とパッケージに書いたところ、お客さんの店頭での認知度が一気に上がり、どんどん売れるようになっていった。
(小売店からお客さんから「みずがいらない?」と質問されることが多くなったそうだ)
キャッチコピーにだけ注目されることが多いように思えるが、他にもブランディングの施策をやっていたり、そのために会社の方針を決めていたりする。
あくまでそうしたことをやったうえでの結果。
なので、キャッチコピーを変えただけで売上が100倍とは言えないと思うが、それでも相当な貢献度合いであることには間違いないだろう。
ちなみに2018年の時点で今やシリーズで年間2000万食だそうだ。100倍どころか2000倍になっていてすごい。
クリームソーダの盛り付けを変えたら5倍
クリームソーダの盛り付けを変えただけで前年比500%って話。 pic.twitter.com/2VF1vM5qCF
— オダツトム うのまち珈琲店 (@odatsutomu) September 4, 2019
今度は見た目を変えたら前年の5倍売れたという話。Twitterで話題になっていた。
個人的にも確かに変更後の二層に分かれているビジュアルのほうが売れそうな感はある。手間がどのくらい違うのかは分からないが、それを考慮しても変更後のほうが良さそうだ。
ツイートを読んでいると、2年間は全体的に青一色となっている盛り付けで販売していて、その後に見た目を変えたら売上が急激に変わったとのこと。2年で売れた数を半年で追い越したそうだ。
こちらのツイートにもあるように盛り付け変更はSNSの影響が大きいと推測できる。
飲食店改革でメニュー総入れ替え又は一部入れ替えはよくある話だけど、その前に盛り付け総変更をご一考してみては。SNSでお客様に刺さりやすい業態に限るけども。僕で良ければ相談にも乗りますよ!
— オダツトム うのまち珈琲店 (@odatsutomu) September 5, 2019
この手の話は、どういう文脈での商品かというのがすごく影響を受けるので、場合よっては以前のままのほうがいいなんてこともあり得る。飲食物ではないが、デザインをキレイにしたら売れ行きが落ちた……なんてケースを目の当たりにしたことはある。
誰に何を提供するか、が大切な要素。
月商20万円が600万円になった菓子パン
職人手作りの「アンドーナツ」が月商20万円から600万円へ。秋田の老舗メーカーが全国区になれた理由~有限会社山口製菓店https://t.co/xdaWZCYucO#アンドーナツ #山口製菓店 #販路拡大 #ヒット商品 pic.twitter.com/wG7blVAUYY
— フーズチャネル (@foods_channel) June 26, 2018
秋田県にある山口製菓店がつくるアンドーナツは、よくあるアンドーナツとは一味違う。地元では人気の菓子パンとしてずっと売れていたが、それが今や全国区になった。
ただ、このアンドーナツ、名前もそのままだし、見た目もそのまま。それなのに、なぜ売れるようになったのか?
テレビで紹介されたとか映画のなかでも使われたとか、売れた要因はいろいろとあるようだが、ではそうやって広めた人はそもそもどうやって山口製菓店のアンドーナツを知ったのか?
そこが大切になるわけだが、その答えは拍子抜けする内容だと思う。なんと地道な営業だ笑
個人的にはひと工夫したらとかアイデア1つで、といったのが好きでいろいろと紹介しているが、それだけが売上増につながるわけではないという当たり前のことも最後に、ということで、3つ目のは地道な話を紹介してみた。
これまでいろんな案件に関わってきて思うのは、売れなかったのが売れるようになった、という話のほとんどはやるべきことをやったからだ。画期的なアイデアで変わることももちろんあるんだけれども、大事なのはやるべきことをやることだよなといつも思わされる。
まとめ
ということでちょっとしたこと(あくまで結果として見えるのは)で、売上が急激に変わるという話。
そして、実際には地道なことをやるのが結果につながるケースがほとんどという話(個人的な経験上では)。
画期的なアイデアも大切だけれど、やるべきことをやるのはもっと大切だよね、という話。
個人的にはいろんなアイデアが好きなので追求はするけれども笑
その他の秀逸なアイデアの事例はこちらから。
※以下は参考にしたページ
“奇跡の冷凍うどん”が中身を変えずに売上100倍にできた理由
“日経POSセレクション2018売上No.1”に「お水がいらない 鍋焼うどん」が選出されました!|株式会社キンレイのプレスリリース
職人手作りの「アンドーナツ」が月商20万円から600万円へ。秋田の老舗メーカーが全国区になれた理由~アンドーナツ(山口製菓店)|フーズチャネル