あなたの中に起業の種はある、自分の強みをもとにしたビジネスの例

自分で何かビジネスをやろうと思っているのなら、いろんなビジネスの事例を知ることが役に立つ。アイデアは自分が知っていることの組み合わせだから。

その業界ならではの分からない悩みもあったりと、知らないと思い当たらない想像外のこともよくある話。

「そんなのまでビジネスになるの?」「それで売れるんだ!」「そこに商機があったか」みたいなことはよくある。

そんな例の1つが3~4年くらい前に知った朝日印刷という会社。そして、最近、注目されているスタディストという会社。

薬で利益を出す朝日印刷

薬のパッケージに強い朝日印刷
画像:朝日印刷

“印刷”とつくくらいなので、当然、印刷に関連した事業をやっている。創業は1872年。1972年ではなく明治5年の1872年。途中で名前が変わって今に至ってはいるが、薬の包装紙、パッケージ印刷をメインに手がけている会社だ。薬の包装紙、パッケージの印刷で国内トップシェア。

前に知ったときには13期連続増収なんて記事を見たが、今はどうなんだろうと思って見てみたら、相変わらず好調のようだ。

大手が参入しようにも薬事法による厳しい規制の壁があり、薬は数が少なく種類が多いといった参入障壁が大きいそうだ。なので、一見するとすぐに参入できそうだが、真似しようにもなかなか真似できないらしい。

ずっと続いている自分たちの強みにフォーカスしているのはすごいなと思えるし、そこに強みを発揮できるんだという視点が得られるのはありがたい。

こちらのTEDの動画にあるように、目立たないと売れないわけだからパッケージは大切というのは分かるが、薬のパッケージとは意外な感があった。
あなたの商品が売れない理由(TED動画)と売れるようにするための3ステップ

スマホでつくるマニュアルが好調

スタディストのスマホでマニュアルが作れるツールTeachme
画像:teachme

これはスマホの使い方のマニュアルではなく、スマホで簡単につくれるマニュアル作成ツール。できたマニュアルはスマホで使うこともできる。このサービスが好調のようだ。こちらの日経の記事によると、2016年の2月で売上見込みは1億6000万円だそうだ。

まだまだ規模は小さいが、大きくなっていく可能性を秘めているので、これからどうなるかが見物。言われれば確かに需要はありそうだけれど、ビジネスの機会として捉えてよく起業したなと思えた。良いビジネスアイデアだなと思える。

ただ、単価が安いので数をとらないと利益が出ないだろうけれども、継続的な収入だということは大きい。

しかも、一回、作ったらそうは離れられない。手がけている事業から撤退するかよほど劇的な変化がない限り、なくすわけにはいかないし、他のに変えるのも面倒なので。

ちなみに、起業した今の社長はもともとは業務改善を請け負うコンサルティングをやっていたそうだ。そのときにお客さんから新しいシステムを入れるときなどにマニュアル作ってほしいという依頼が多く、スマホが発売されたことによって手軽にマニュアルが作れるのでは?ということで起業したそうだ。

もともと自分がやっていた分野を活かした起業と言える。

あなたのやっていることが活かされる

富山の朝日印刷はずっと印刷業をやっていて、今までやってきた経験をそのまま活かし続けている。スタディストという会社の社長も、もともと会社員としてやっていた頃の経験を活かして起業している。

これは、今までの経験が強みになってそれを活用していると捉えることができるだろう。ちなみに私も会社員の頃の経験が生きているし、それが強みの1つになっていると思っている。

ただ、自分がやってきたことなん普通だし、その業界じゃ当たり前でもっとできる人はたくさんいる、そう思うと自分の強みというのを認識することができなくなる。

しかし、強みというのは特長であり、絶対的というより相対的なものだろう。上には上がいるので、自分よりすごい人と比べたら強みとは言えないが、これはその反対もまた真だということ。要は自分より経験の少ない人、知識のない人なんていくらだっているわけだ。その人から見たら、それはあなたの強みとして映る。

なので、絶対評価で考えるのではなく、相対評価で考えるというものの見方は自分に自信を持てない人には役立ちそうだ。

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