ペットショップの秀逸なマーケティング(AIDMA、AISAS、DECAXより大切な4つのポイント)

ペットショップの秀逸なマーケティング(AIDMA、AISAS、DECAXより大切な4つのポイント)

環境省調べによると平成23年における犬の殺処分数は4万4000匹だそうだ。平成19年は、10万匹だったようなので、半分以下になっているとはいえ、まだまだたくさんの犬が殺処分されている。飼い主がいる犬が殺処分されるとは考えられにくいので、飼い主のいない犬が保健所などで処理されているわけだ。

野放しにしていていは問題だということで、このような処置をとっているわけだが、日本と同様に飼い主のいない犬が問題になっている国の1つがメキシコ。

そんなメキシコで、最大手のペットショップが変わったキャンペーンを実施した。その結果、街に「謎の犬」が現れ、市民が釘付けになったのである……。

一風変わったキャンペーンを生んだアイデア

突然、こんな犬が現れたら私も興味をそそられるだろう。一体、ペットショップは何をやったのだろうか? 答えは、犬に特殊なリードをつけて、透明人間が散歩しているような状態に見せたのである。

キャンペーンの結果

このキャンペーンを実施他結果、2ヶ月で221匹の犬が里親を見つけたんだそうだ。数としてはたいした数ではないかもしれないが、ペットショップのプロモーションとしては、話題性も社会性もあって成功と言えるのではないだろうか。

キャンペーンをどう活用するか

ペットショップが意図したのは何だろうか?それは、おそらくは認知されることだろうと思う。

AIDMAだの、AISASだのいろんなマーケティング用語があるけれど、なんと言っても興味関心を持ってもらわなければ、始まらない(DECAXなんてのも出てきた)。

興味関心を持つといっても、知らないものは、関心も何もあったものではないので、興味を持ちようがないし、買いたくても買えない。だからビジネスは認知してもらってようやく土俵に上がれるとも言える。よく言われるのは、売れない原因の最たるものは知られていないから、ということ。

だから、いかにして知ってもらうのか?というのはものすごく大切なポイントである。が、つい、その大原則を忘れて細部に走ってしまったり、お客さんが見えずに独りよがりで進めてしまったりしてしまうもの。突飛なアイデアや派手なアイデアよりも、基礎を大切にしたほうが結果は出る。

個人や小さな組織で押さえるべきこと

売上げを立てるには、商品やサービスはもちろんのこと、人を集める施策(集客)と集めた人に販売するプロセス(営業)が必要不可欠。私は、その3つ(商品・集客・営業)に加えて、ビジネスそのものの企画を加えた4つが必要だと考えている。この4つさえ考えれば、個人がやるようなスモールビジネスを立ち上げることができるし、継続的に利益を出していける。

今回のようなプロモーションは認知してもらうことを目的と捉えると、集客の施策ということになる。集まった人にうまく売るためのプロセスまでは

AISAS、AIDMA、DECAXとは?

気になる人がいそうなので、一応、AIDMA、AISAS、DECAXの略を(AISASとDECAXは電通が考案したものだ)

AIDMA
Attention(注意)
Interest(興味、関心)
Desire(欲求)
Memory(記憶)
Action(行動)

AISAS
Atttention(注意)
Interest(興味、関心)
Search(検索)
Action(行動、実行)
Share(共有)
 
DECAX
Discovery(発見)
Engage(関係)
Check(確認、特に疑いの目で見る)
Action(購買)
eXperience(体験と共有)

  1. ニキビに悩んでいるAさんが、いつも訪れるニュースサイトで記事を読んでいる。
  2. 偶然表示されていたオススメ記事(コンテンツレコメンデーションプラットフォームが提供するネイティブ広告)の中に、ニキビケア商品を開発する企業が発信した記事コンテンツを「発見」する。
  3. その企業の(Aさんにとって有益な)コンテンツを何度も見ることで、Aさんと企業は「関係」を深めていく。
  4. 関係がある程度深まると、Aさんはその企業が出しているニキビケア商品を細かく「確認」する。
  5. 自分が求めている商品だと思えば「購入」する。
  6. その商品を「体験」して、その感想をSNSやクチコミサイトなどで「共有」する。

参考:CNET

こうしたモデルは、あくまでこんなのがあるくらいに捉えておけばいいかなと思える。ビジネスなんて、それこそ様々で時代によっても変わっていく。ただ、先に挙げた企画、集客、営業、商品というのはもっと抽象化してシンプルにしているので、時代が変わってもそのままだろう。江戸時代の商売だって同じモデルなのだから。

なお、SNSの時代になると、ULSSASなんてのが出てきた。時代とともに変化していくというのが分かる。

UGC・ULSSAS「僕らはSNSでモノを買う」の要約、まとめ

「僕らはSNSでモノを買う」を本で読み著者が登壇するイベントで話を聞いてきた。SNSをどう集客・販売につなげるかという話。SNSを活用するうえでとても良い内容だと思えたので、ソーシャルフリーということで当日のイベントの様子を織り交ぜながらまとめてみた。

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