時代を超えて通用するビジネスの基本を岩崎弥太郎から学ぶ

時代を超えて通用するビジネスの基本を岩崎弥太郎から学ぶ

ビジネスの本質というのは今も昔も変わらないもの。個人的にはその手のエピソードを繰り返し聞くのだけれど、色あせないすごさがあると思える。

例えば、「ドリルではなく穴の空いた板を売れ」とか「ステーキを売るな、シズルを売れ」とかいろいろと言われるが、相手の求めていることに合わせて何かをするという点は共通しており、本質的なことだろうと思える。

他にもいろんな言い方があると思うのだが、その1つとして岩崎弥太郎の話がある。岩崎弥太郎と言えば、三菱の生みの親。その岩崎弥太郎にまつわるエピソードに今の時代にも通じるビジネスの要諦とも言えるものがある。

龍馬伝というNHKの番組の中での話なので、あなたも知っているかもしれない。

三菱財閥創業者の岩崎弥太郎に見るビジネスの本質

TVは見ないので、龍馬伝も見たことはないのだけれど、レオス・キャピタルワークスの藤野さんへのインタビュー記事を読んでいて話を知った。こんな話だ。調べてみると第21話らしいので、気になる人はNHKオンデマンドで見たらいいかと思う。

ドラマの中で三菱財閥の創業者・岩崎弥太郎が坂本龍馬の実家から木材を買い、それを売り歩くシーンがあった。一軒一軒訪ね歩くが、なかなか売れない。奥さんにおまけを付けたらとアドバイスされ、端材で人形を作ったが、やはり売れない。ある時、訪問先で木材はいらないが、便所が壊れているから直して欲しいと言われた弥太郎は、手持ちの木材を使って便所を修繕してあげた。お客は大喜び、結果的に修繕に使った木材の代金を払ってくれた。。弥太郎は以後、無料で家屋などの修理を引き受け、そこに自分の木材を使うことで、結果として木材はどんどん売れるようになった。

~中略~

弥太郎は木材を売ろうとしても売れなかったが、売る対象を修繕というサービス、すなわち、より清潔な空間、より快適な生活を売ることに変えた。その瞬間、木材はおまけになった。

引用:投資信託はおまけ、売るのは将来の夢や希望 レオス・キャピタルワークス 藤野英人社長に聞く|日経ビジネスオンライン

教訓となるNGポイント1(意味のないおまけ)

奥さんからのアドバイスで人形をつけたそうだが、たいていの人はそんなのはいらないわけで本質からずれてしまっている。これもやりがちなので、注意したいところ。

教訓となるNGポイント2(素人や無関係の人の話はアドバイスというより一意見)

もう1つのポイントはやったこともない人の話を聞いても意味がないことが多いということ。

これは、例えば将棋がうまくなりたいと思っている人が、将棋をやったこともなくコマの動きすら知らないような人から話を聞いて意味があると思うだろうか? という話だからだ。もちろん、固定観念のない意見によって道が拓けることはあるので、全部がダメとは言わないが、たいていは的外れになるだけ。

人から意見をもらうといことは良いことなんだけれど、適正な人からでないとあまり意味はないもの。

自分のビジネスで売るものとは?

あなたのビジネスにとっての“穴の空いた板”、“シズル”、“便所修繕”に相当するものはなんだろうか? 意外と「そういえばなんだったっけ?」とういことになるので、改めて考えてみることに価値はあるもの。

例えば、先ほどのレオス・キャピタルワークス藤野さん話だとこうなる。

私がこれだ!と思ったのは、投資信託は木材だと思ったからだ。投信を売ろうと思っても売れない。投信はおまけだ、と考えればいい。我々が売るのは、将来の夢や希望、不安の解消であり、投信はあくまでおまけ。こういう考え方を社員に徹底させた。ひふみ投信を売るんじゃないぞ、売るのは投資の楽しさや投資の夢、意味だぞと、販売担当から運用担当まで浸透させた。
引用:投資信託はおまけ、売るのは将来の夢や希望 レオス・キャピタルワークス 藤野英人社長に聞く|日経ビジネスオンライン

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そもそも何をやるか決まっていない場合

そういうと「それが分からない」と手が止まってしまって先に進めない人もいるもの。そういう場合には、繰り返しお伝えしているようにとりあえずは思いついたことをやってみるというのも手だ。やっていくうちに分かってくることもある。

たとえなかなかこれだというのが見つからなっかたとしても、「これはない」ということが分かれば、うまくいかない方法が分かる。例えば、自分の例でいうと会社員の頃はとにかく会社の給料に頼らずとも生活できるようにしたかった。理由は簡単でやりがいのないつまらないとしか思えないことをやっていたからだ。

アフィリエイトで好きなことをやる?

いろいろと調べてみるとアフィリエイトで好きなことして自由に生活するみたいなことを主張しているサイトを見かけた。今も似たようなのはあるだろう。で、試しにやってみると確かに少額ではあるものの結果にはなんとかつながった(投資した分より増えることはなかったが)。でも、問題があった。「こんなことして何になる?」「楽しいか?」という疑問だ。

一旦、諦めるんだけれども、また別な機会でアフィリエイトを知ってやってみた。今度は前よりはうまくいったけれども、やっぱり全くもって面白くもなんともないことに気がついた。もっと結果が大きく出てきたら変わったかもしれないが、やりがいを感じることはなかったと思う。アフィリエイトで稼ごうと思ったらニーズの多いものを中心に扱わないと効率が良くない。なので例えば、美容系だったり車の査定、金融関係などある程度、稼ぎやすい分野というのが決まってくるもの。

他にもやり方はあるんだと思うけれども、興味のないものを売ったって面白くないというのは変わらない。やりがいのない仕事をこなす会社員と何が違うのか分からないからだ。給料が多ければやりがいを感じるとは限らないのと一緒で、稼ぐ金額が大きくてもやりがいが比例して大きくなるとも限らない。もちろん、たくさん入ってくるに越したことはないのだけれど。

稼ぐことが主体でうまくいく人

ただ、やったことがちゃんと返ってきて結果につながる点が面白いと感じる人だったり、他の理由で面白いとか楽しいと思える人は、そのままアフィリエイトをやって稼いでいけるのだろうと思う。人によってはそれが転売だったり、ブログで何かを書いて稼ぐといったものになるわけで手段はなんでもいいのだけれど、食べ物と同じ様に手段にも合う合わないがあるもの。

周りには転売をしている人が何人かいるけれども、楽しそうにやっている。個人的には単に面倒なだけで何が面白いのかよく分からないのだけれど、合う人には合うのだろう。専業アフィリエイターもいるけれども、商売としてあるいはゲームとして楽しくやっている感がある。

“ミッション”は必要ではない

よくミッションが大切だなんて話があるのだけれど、そうした人たちの中には、ミッションだなんだなんてもあってもなくても何の問題もなくやれる人がいる。なので、もしあなたがミッションがないと……なんて思っているなら、そんな主張は気にしなくていいと思える。なくてもなんとかなるのだから。必要というのは“必ず要る”のだけれど、そうではないのだからミッションは必要はない。

個人的にはミッションに相当するものはあったほうがいいと思うので、あるに越したことはないのだけれど、ミッションが見つからないから前に進めないならミッションなんてただの足かせでしかない。なので、そんなものは無視して自分が思うことを直感に従って進めてみたらいいと思う。無理にミッションをこじつけるより、あいまいなままなんとなくでもいいので先に進むことも悪くない。進んでみたらやがて見つかることだってあるのだから。

まとめ

ということで、だいぶ横道にそれてしまったが、ビジネスの本質は昔から変わらないものなのだけれど、私を含め凡人はつい見失ってしまうことがあるもの。ということで、岩崎弥太郎の話、穴の空いた板の話、シズルの話はいつでも思い出せるようにしたいところ。自分のビジネスに照らし合わせて考えたときにどうなるかはとても大切な要素になる。

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