起業の失敗を極力減らして売れる商品・ビジネスアイデアを見つける方法
このサイトでは個人がスモールビジネスを立ち上げるということを中心としている。
会社員をやりながら副業で小さく始めて、そのまま両方やって複業にしてもいいし、会社を辞めてもいいように大きくしていくのもいい。あるいは、すでに独立している人が、新規事業を立ち上げる場合も、できるだけ大きなリスクをとらないようにしたいということもあるだろう。
ということで、今回はできるだけ失敗しないようにするためにどうしたらいいか?という話。
目次
何が売れるか予想できる!?
明日の株価を確実に当てることができる人はいないように、ビジネスも必ず当たるかどうかなんて誰にも事前には分からない。なのになぜかそう思えない人がいる。
事前に売れる商品やサービスが分かる魔法があると思っている人が少なからずいるのだ。うまくいっている人は何か秘密を知っているに違いないと思っているといった具合に。世の中には出来レースもあるだろうから、そういう意味では完全にゼロとは言わない。
が、普通にビジネスをやろうと思うのなら、そんな魔法を探している暇があったら、基礎を学んで実行したほうが早いし結果につながる。そもそも、本当にうまい話があったとしたらお金を持っている人に先に話すのが普通。たくさんのお金を集められたほうが利益は大きくなるのだから。
こうすれば、ほぼ失敗なく売れる
何が売れるかが分かる魔法はないなんて言っていおきながらではあるが、100%は無理にしても、ほぼ失敗なく売れる商品やサービスを用意することはできる。
それはとてもシンプルでお客さんを知ることだ。要は欲しいと思っているものをあらかじめ調べてそれを売ればいいということ。
例えば、東京ドームや日本武道館ではコンサートが開かれることがよくある。会場の近くでチケット譲ってくださいというプラカードみたいなのを持っている人を見かけることがある。そんな人の前にチケットを差し出したら、間違いなく売れる。USJのチケット転売みたいに異常な値段にしたら売れないとは思うが、定価より少し高いくらいなら喜んで買ってくれるだろう。
このくらいの抽象的なレベルであれば、“魔法”は存在することになる。ただそれでは具体的にどうしたらいいかが見えてこないので、もう少し詳しく見ていこう。
どうやったら売れるものが見つかるのか?
お客さんが欲しいと思うもの売ればいいといっても、具体的にどうしたらそんなものが見つかるのか?ポイントはリサーチにある。何をリサーチするかは次の3つの観点だ。
- どんなニーズがあるのか
- どんなライバル商品があるのか?
- 市場規模
注意したいのが、リサーチと言っても、30代の男性は●●の傾向があるとか、M1、F1層が□□でとかそういうのではない。そんなものはスモールビジネスをやる上ではあってもなくても支障がない。どうでもいいというと言い過ぎかもしれないが、必要はない。
30代がどうこうというのが大切なのではなく、●●のニーズを持っている人はどんな人か?ということが大切。結果として30代が多いということであれば、30代を意識したらいいが、年齢から入ってもしょうがない。30代だから買うんじゃなくて、他の理由があって買っていて、結果として30代が多いということになるのだから。
どんなニーズがあるか
ニーズはネット上に無料でたくさん転がっている。例えば、Yahoo!知恵袋や教えて!gooといったQ&Aサイトを見たら悩みはたくさんある。しょうもないスパムみたないのも多いが、まともなのもある。
ここで気をつけるポイントは、お金を出してまで欲しいかどうかという観点。料理に関心のある人はいろんなレシピを知りたいと思うだろうけれども、クックパッドで事足りるならわざわざお金を払ってまレシピを買うことは考えにくい。
ただし、三つ星レストランの一流シェフが今まで明かすことのなかったレシピなどであれば話は変わってくるだろう。顧客層が変わってくることもあり得る。
ニーズに関してより詳しくはこちらをどうぞ。
成功する起業のビジネスアイデアを生み出すために役立つ5つの視点
以前、下記の記事で書いたとおり、ニーズのあるもの(需要と考えて差し支えない)を用意して売れば、リスクを極力抑えて起業することができる。特に資金の余裕のないスモールビジネスを立ち上げるにあたってはとても重要。 起業の失敗を極力減らして売れる商品・ビジネスアイデアを見つける方法 欲しいと思われることを商品にするのだから当たり前の話なのだが、残念ながら「これを売りたい!」という自分が扱いたい商品やサービスが先行してしまうと、当たり前のことを見失うことがある。
どんなライバル商品があるのか?
ライバルがいない市場なんてないと思ったほうがいい。ライバルがいたとしても——たとえそれがすごいライバルだとしても、売れるものは売れる。例えば、学習塾で現役東大生が直接教えるなんてのが仮にあったとしも、皆がそこに行くとは限らない。
また、趣味の本、例えば、将棋の本なんかも羽生善治の本(あるかは知らないが)が一冊だけあるわけではなく、似たような本が何冊かあるのが普通だろう。
ただ、ライバル商品と全く同じものを売ってもしょうがない。違いがなければ選ばれる理由にはならないので、どんな商品があるかを知ることは大切。
また、ライバルを知ることでお客さんに求められていることが何なのかもある程度は把握できる。他にも、改善点が見つかることもあるだろう。そうしたらそれが良い切り口になる可能性がある。
ここでのポイントは、人によっては「ライバルがすごい……これじゃ自分なんかではダメだ……」と自信をなくしてしまうことがあるので、そうならないようにすること。
市場規模
いくらニーズがありそうだということが分かっても、そもそもの市場規模がなかったら売れにくい。正確に測ることはできないにしても、ある程度の目安を知ることはできる。
そのためにはGoogleのキーワードプランナーがとても使えるのでお勧め。Googleの広告、AdWordsの機能※。Googleのアカウントがあれば無料で使える。
※2018年7月24日にAdWordsからGoogle広告へと名前が変わった。
季節によってニーズが変わるのはGoogle Trendsが使える。トレンドが検索で分かるすぐれものだ。ちなみに、資格取得の教材などを販売しているユーキャンの検索状況をGoogle Trendsで調べた結果をこちらのページに載せているが、習い事や資格取得なんかは1月がピークであることが分かる。
何もしないことも失敗
ところで、何かをやってうまくいかなかったというのも失敗だが、何もせずに機会を失うこともまた失敗。
例えば、今は日本に外国人が観光でたくさん来ているので、外国人観光客向けに何かをやればうまくいく可能性がある。しかしながら、うまくいくか分からないとか、本当にこれがしたい?なんて迷っていると、何もせずに時代の流れが変わってしまい、機会を逃すことになる。
実際、友人の起業家の1人はAirbnbで部屋をどんどん貸し出せるようにしていて、うまく収益につなげている。しかし、興味はあってもやらない人はやらない。マイナス面ばかり見たり、失敗を怖れたりで前に進めないのだ。
挙げ句の果てには「そもそもこれをやりたかったんじゃない」「時間がない」とか言いながら、どうでもいいスマホのゲームを気晴らし以上にたくさんやっている人もいる。
もちろん、興味ないことは無理にしてもしょうがないので、何をするか選ぶのは当然。しかし、言い訳をして何もしないのは時間という貴重な資源が失われるという大きな失敗につながる。
まとめ
ということで、失敗しない起業は、こちらが売りたいものを売るのではなく、お客さんが欲しいと思っているものを売るということ。そのためには、リサーチによってニーズ、ライバル、市場規模を調べる。その上で何が必要とされているのかを把握すれば、あとはそれを提供すれば、まず売れるということになる。
そして、失敗を怖れて何もしないのも失敗だということ。
好きなことをビジネスにしたいなら、そうしたことを前提において自分の好きなことを考慮しつつビジネスにしていく必要がある。ニーズのないことをやってもビジネスにはならない。趣味なら別だが。
また、ニーズのなければつくればいいというのは、言うのは簡単だがやるのはとんでもなく難しいので、一個人がやるには相当の思いがないと厳しいかなとは思える。