面白いマッチングビジネスの例とビジネスアイデアの生み出し方

面白いマッチングビジネスの例とビジネスアイデアの生み出し方

ビジネスにはいろんな形態がある。物を売る、サービスを売る、代わりにやってあげる(代行)、レンタル、などなど実に様々。あとは、マッチング。人と人をつなげることで価値を提供するやり方だ。

売上が立たない最も大きな原因。よく言われるのはお客さんがその商品を知らないこと。必要としている人が必要な商品を知らないケースがとても多いということ。要はマッチングというのは、それを解消するためにあると言える。例えば、賃貸物件を紹介している不動産業なんてのはマッチングの良い例。

なかには面白いのもあって、例えばこんなものもある。(初稿:2015年11月7日)

キャンプのこんなマッチング

キャンプ場のシェア、マッチング
画像:Camp in my Garden(http://campinmygarden.com/)

キャンプ場とキャンプしたい人をつなげるなんて別に普通では? なんて思うかもしれない。確かにそのとおりなのだが、ここでキャンプのマッチングはマッチングの対象がキャンプしたい人とキャンプ場ではないのである。

自宅や土地、山、農場などをキャンプ場として提供できる人とキャンプしたい人をマッチングさせているのである。土地のない日本じゃまずなさそうだが。

いくつかサービスはあるようでこちらのHIPCAMPはデザインや写真が洗練されている。

手袋のマッチング

手袋をマッチングさせるGlove Love
画像:glove love(http://glovelove.co.uk/)

あとはこんなマッチングもある。といってもマッチングのビジネスというわけではないのだが、面白い視点なので書いてみた。Do The Green Thingという非営利団体が立ち上げているサービスで手袋のマッチングだ。

冬、道を歩いていると、たまに手袋が落ちている。おそらくはだレモが一度は見たことがあるのではないかと思う。落とした人は多くの場合、そのまま見つからずに終わってしまうのが普通かと思う。あるいは片方だけ穴が空いてしまって使わなくなってしまった手袋もあるかもしれない。

さすがに落ちているものを拾って、というわけではないだろうが、手袋のリサイクルとして片方ずつをマッチングさせて1組の手袋にしているというわけだ。マッチングビジネスとは言えないものの着想が面白い。

宅配や荷物運びのマッチング

宅配、荷物運びのマッチングcolis-voiturage
画像:Colis-Voiturage

他にも宅配にまでマッチングがある。すぐに思いつくのは荷物を運びたい人と、運送会社かと思うがそうではない。

荷物の届け先と同じ方向にドライブする一般の人とのマッチングだ。フランス発のこのビジネスは好調のようで今や世界10ヶ国に展開している。

トランクルームとのマッチング

トランクルームのシェア、マッチングStore At My House
画像:100SHIKI 個人間でスペースの貸し借りができる『Store At My House』

都心を中心に日本でもだいぶ認知度が高まってきていそうなトランクルーム。

そんなトランクルームの面白いマッチングもある。これもまた普通に考えたらトランクルームの業者とトランクルームを探す人。だが、そうではない。

ここまで来ると予想がつきそうな気はするが、荷物を預けたい人と個人宅の空きスペースに荷物を置ける人をマッチングするビジネスである。

残念ながらこのサービスも現在は閉鎖されてしまっているが、発想は面白いなと思える。2007年の時点ですでに立ち上がっていたので、Airbnbと同時期に存在していたわけだ。

宿泊のマッチングがAirbnb

宿泊のシェア、マッチングAirbnb
画像:Airbnb

トランクルームが荷物ではなくて人になるとAirbnbになる。

こうした個人間の貸し借りなどシェアすることによって生まれる事業はシェアリングエコノミーと言われる。その代表格ともいえるのがAirbnb。日本でもだいぶ増えてきているように思える。友人の一人はAirbnbで貸すように物件をいくつか持っている(法律が変わって手放した人もいる)。

法律面や安全面などでも話題になっていて手放しで良いとは言えないが、ビジネスとしてはだいぶ大きくなってきている(日本では2018年の4月に民泊の新たな法律が施行された)。

トイレのマッチング、Airpnp

トイレのシェア、マッチングAirpnp
画像:Airpnp

さらにもう1つ。Airbnbのトイレ版のようなサービスもある。Airpnpというアメリカ発祥のトイレ貸し出しサービスだ(2016年5月現在、ページが開かないので、もう終わった可能性がある)。

自宅や店、事務所などのトイレを一般開放してトイレを使いたい人とマッチングする。名前といいモデルといい、Airbnbから来ているものだが、よく考えたものである。

Airpnpのサイトを見ると、定額で一日使い放題とか有名人が使ったから高価格だとか、さまざま。モナコではカフェが集客に使っているケースもある。なぜかベルギーのある地域にはやたらと登録が多く、今のところ世界一の密集度。日本でも東京の大塚あたりに登録があったのだが、今はもうなくなってしまったようだ。

アマゾンのような星によるレビューもあってどんなトイレかの評価がつく。

アイデア次第でいかようにもなる

さて、いろんなビジネスについて見てきたが、アイデア次第で何でもできそうにも思える。途中でなくなってしまうのもあるが、どんなビジネスも同じアイデアがずっと続くとは限らない。

継続させることも大切だけれども、ただ続けても意味はなく、ニーズに合わせて継続させる必要がある。そのためにも、いろんなアイデアが常に必要になってくる。

そうはいっても、いろんなアイデアが次々と生まれる人もいれば、なかなかアイデアが出ないという人もいる。

なぜ、ビジネスアイデアが生まれない?

アイデアが出ない人の話を聞いていると、漠然と考えてアイデアを出そうとしまっていることが多いのでは? と思える。

例えば、ビジネスアイデアを出す、という漠然としたお題目を掲げて一生懸命考えている状態。

それでも多少はアイデアは出るとは思うが、限界があるのが普通。何かしらとっかりとなるようなものがないと、なかなかアイデアは浮かばないものだからだ。

ビジネスアイデアを生み出すには?

そこで役に立つのが、考えるにあたっての軸を持つということ。

例えば、今回の記事のようにマッチングという側面で何か考えてみる。すると、AとBをマッチさせているケースがあるならBとCは? といったようにすでにマッチングされている分野の事例から他のアイデアが連想できることがある。

アイデアは何かと何かの組み合わせ。1つ思いつけば、そこから今までの経験などが組み合わさって新しいアイデアが生まれる。

アイデアが出ないのはアイデアが出ない人なんてことはなくて、たいての場合、環境が整っていないだけ。考える軸がなく漠然として考えていたり、そもそも興味がないものについて考えていたり。

もちろん、得手不得手があるので、人によってはアイデアを出すのが得意な人もいれば不得意な人もいるのは間違いない。

でも、子供の頃は皆、自由な発想をしているだろうから誰にだってアイデアを出す資質はあるに違いない。だから、やり方さえ間違わなければ、誰もがアイデアは出せるんだと思っている。

ビジネスをアイデア生み出すためのヒントはこちらをどうぞ。
ビジネスアイデアが出ない理由とアイデアを出す3つの方法

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