なぜ、セブンイレブンはドーナツを売り出したか?

なぜ、セブンイレブンはドーナツを売り出したか?

2014年の11月。セブンイレブンがドーナツを販売すると発表。2015年になってセブンイレブンでドーナツを本格的に売るようになり、ドーナツ市場に異変が起きようとしている。昨年の終わり頃からだんだんと売り始めて最近になって本格的に販売し始めた。

こう大々的に宣伝されると、どうも欲しくなってしまう・・・。ということで、近所のセブンイレブンにも売っていたので、どんなものかと思い試しに買って食べてみた。味はなかなかで値段もリーズナブルなので、また買うだろうなと思える代物だった。

驚きのドーナツ市場、なんとミスドのシェアが・・・

ドーナツを売るお店と言えば、ミスタードーナツをイメージする人が多いのではないだろうか?前にクリスピー・クリーム・ドーナツが話題にはなったものの、なんといっても王者はミスドだ。

BusinessJournalの記事によると、市場調査会社・富士経済の調査では2013年のドーナツ市場は1137億円。なんと、そのうちの1030億円をミスタードーナツが占めているらしい。圧倒的なシェアだ。

そんな中、なぜ、セブンイレブンはドーナツを売ることにしたのだろうか?

いろんな商品がある中でも、ドーナツを選んだ理由はなんだろうか?ということがどうも気になる。あなたはどう考えるだろうか?ビジネスを自分でやろうと思うのなら自分で考えることは必須だから。

なぜ、セブンイレブンはドーナツを売ることにしたのだろうか?

なぜ、セブンイレブンはドーナツを売ることにしたのだろうか?

ちょっと調べてみると、いろいろと回答らしきものが得られるが、すぐに調べないで一度、自分なりに考えてみると面白いと思う。5分でもいいので、自分で考えて何かしら答えが自分なりに見つけていただければと思う。考えたらネットでも何でもいいので、調べてみて情報をインプットして再度考えてみよう。

ちょっと調べてみると、

”すでに他のコンビニで売れている事例があったから”
”コーヒーと相性がいいのでドーナツも売れるから”
”万人受けするスイーツで、もともと売れていたから”

といったことが分かる。

セブンイレブンはドーナツを販売した理由

私が自分なりに思ったのは、ネットにある情報とかぶるものもあるが、次のような理由だ。

「もともとパンを製造していて材料の小麦は容易に仕入れられる。」

「今よりももっと小麦を仕入れることでスケールメリットが働いて、より原価を抑えられる可能性がある。」

「仮に売れずに撤退したとしても、小麦は保存がきくから無駄にならない。」

「コーヒーとの相性がよくクロスセルになる、つまりは、もう一品追加につながりやすい。」

「中華まんやおでんのような季節変動がない。(と思う)」

「ミスタードーナツがほぽ独占していている状態であり、店舗数が圧倒的に多いセブンならそこに入っていってシェアをどんどん獲得できそうだから。」

ということが考えられた。要は、おいしい市場だということと、参入しやすく撤退もしやすい面があるからと考えることができる。もちろん、パッと思いついたことを書いているだけなので、正確にはもっと調べる必要があるが。

あなたはどうだっただろうか?

重要なのは答えではなく、考えること

考える

実際のところはセブンイレブンでないと分からないので、何ともいえない。だが、重要なのは正解かどうかではなく、考えたかどうかにある。というのも、考えるということには次の3つの効果があり、ビジネスをやるのであれば、必ず役に立つから。

効果1:入ってくる情報が変わる

一度、少しでもいいので考えてみると、それに意識が向くようになる。なので、今まで以上に日常からヒントを得ることができる。街中を歩いているとき、今回の場合ならセブンイレブンの店内に入ったときなどに見えるもの、聞こえてくるもの、感じられるものが変わってくる。脳にはRASというフィルター機能があるので、人間は自分の関心のあることしか見えないのだ。

その結果、今までは認識できなかったことが分かるようになって、いいアイデアが生まれる、なんてことが起こる。

効果2:応用力がつく

あなたのビジネスがセブンイレブンと同じ状況になることは間違いなく、ない。なので、セブンイレブンの事例を考えても意味はない—。そう考えることもできる。

確かに直接的なメリットはないかもしれないが、事例を知って考えてみることで、自分の中の引き出しが充実する。それが後からジワジワと効いてくるのだ。なぜなら、新しいアイデアは既存のアイデアの組み合わせだから。


自分が直面している問題とは直接関係なさそうなところに、突破口のヒントが隠れているなんてことはよくある話。

効果3:ロジカルに考えるトレーニングになる

ロジカルに考えることは苦手だという人もいるが、自分でビジネスをするなら必要なスキル。感情でものを買うのが人間と言われるが、全ての買物が衝動買いかというとそうでなはい。商品について調べて納得したから買うということもある。

「これなら確かに!」

と納得してもらわないと売れないということ。
そのためには、○○だから□□、というロジックがしっかりしていることがポイントだ。

とりわけネットで何か売りたいならなおさら。なぜなら、ネットで何か売るということは、お客さんとその場でやりとりすることができないというデメリットが生じるから。要は、お客さんが買うかどうかを決めるために必要な情報をその場で聞くことができないということ。なので、お客さんが買うに値すると、納得してもらうための情報をできるだげ用意して、分かりやすく見せる必要がある。

だから、何かを売る上でロジックは必要。感情的だけでもダメだしロジカルなだけでもダメ。ロジカルにエモーショナルに、がポイント。

なお、最先端の脳科学によると、ロジカルに考える力は訓練によって身につくそうだ。が、楽に身につけられるショートカットはないようなので、地道にロジカルに考えるトレーニングをする必要がある。そのため、自分なりに納得いくように考えることが重要だということ。

まとめ

ということで、自分でビジネスをやるなら考えるということが重要だということ。先の見えない不確実な中を進んで行くには、自分で考えて仮説をつくって検証していくということが必要不可欠。大変だと思う人もいるかもしれないが、先が分からないからこそ、自分次第でいかようにもできると捉えることができる。

最後に、以前、セブンイレブンのトップの鈴木敏文さんの言葉をツイートしたら反応が良かったのでご紹介。

売り手はとかく、『競争相手に負けない商品をつくる』といった発想をしてしまいがちです。しかし、それを買う顧客にとっては、何の意味もありません。

鈴木敏文

トップがいつもこうならそりゃ強いわけだ。

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