ご近所SNSのマチマチの戦略とリスクを抑えた起業、マネタイズの方法

ご近所SNSのマチマチの戦略とリスクを抑えた起業、マネタイズの方法

SNSといえばFacebookやTwitterはもちろん、いろいろある中でもInstagramや最近はSnapchatなどがどんどん勢いを増している感がある。

そんな中、異色ともいえるSNSが資金調達に成功して、これから拡大していくそうだ。異色というのはSNSの場合、通常は地域は限定されないのだが、地域限定、しかも相当狭い範囲に限ったSNSだから。それがマチマチというSNSで、Tech Crunchの記事によると、マチマチが6000万円の資金調達をしたとのこと。そして、全国展開していくそうだ。もちろん、日本全体のSNSをということではなくて、狭い範囲の地域SNSを全国に生み出すということ。

近所限定SNS

ご近所SNSのマチマチの戦略とリスクを抑えた起業、マネタイズの方法
画像:マチマチ

どの分野でもそうだけれども、メジャーなものから派生していって何かに特化したものが出てくるもの。Facebookはかなり広範囲だが、Instagramはつながる人は広範囲だけれど、写真(今は動画もあるが)に限定しているし、NewsPicksは最近はそうでもない側面が大きいような気はするが、経済に特化したキュレーションになっている。

Snapchatは特化しているわけではないけれども、投稿したものが消えてしまうという従来にはない特徴がある。Facebookなどがメジャーになる前に、いきなりリリースしたとしたら、受けなかったように思う。

ということで、近所という狭い範囲(半径800メートル)に特化したSNSが生まれるのも自然といえば自然。実際、似たようなサービスはすでに海外にはあって、同じくTech Crunchの記事によれば、2010年にはアメリカでNextdoorという近所SNSが生まれたそうだ。イギリスでは、Streelife.com、オーストリアにはFragNebenanというのがあるらしい。

成功の可否は視点の差

アメリカのNextdoorというSNSではお店などのオススメ情報が収益源となっているそうだ。なので、マチマチもそれにならった形にはなるものと思える。ご近所SNSのマチマチはこれからなのでうまくいかは分からないが、こうした視点は大切だなと思わされる。

国内でも、マンション向けのオンラインコミュニティーや、ヤフーロコ、ロココムなど地域限定オンラインサービスというのはある(ロココムは2015年にサービス終了)。ただ、六人部氏の見立てでは、どこも大きくは成功していない。それは先行サービスの多くが、店舗クーポンや広告事業、チラシ配布など、住民同士の交流よりも先にマネタイズから入りすぎていたからではないか、ということだ。

引用:Tech Crunch

これはメルマガなんかでも同じ。ひたすら告知のみなんてのは読む気がなくなる。自分に合ったものならまだしも、たいていはそんなことはなくて単に売り込みされるだけ。売り込まれるのが好きな人なんてまずいないわけだから離れていくのは当然。

あなたのメールボックスを見たらすぐに分かるはずだ。

役立つ情報提供をしていく文脈の中で、商品を紹介するから親切になるし、商品やサービスが売れる。当たり前なんだけれども、これができていないケースはよくある。分かっているはずなのに。もちろん完璧にできることはないけれども、外してはいけないよなと思える。

成功したければ、まず集める、時流に乗る

人が集まるところに商機がある。これはオフラインでもオンラインでも同じ。Twitterみたいに苦しむ例もあるけれども、まずは集めるというのは大切な視点。集まればなんとかなるものだから。ただ、そはういっても、リスクを抑えてやるなら目的を明確にしたうえでないとアクセスが収益につながりにくい。

収益化で簡単に思いつくのは広告収入。では、個人が簡単にできる広告収入でどれくらいの広告費が稼げるのか?

Google AdSenseによる広告収入の目安

広告収入くらいで良ければ、まず間違いなく収益は上がるけれども、それではたいした金額にはならない。ものにもよるが、GoogleAdSense(自分のブログに広告を貼って収益を得られる仕組み。審査はあるがほぼ誰でも利用できる)を自分のブログに貼れば、だいたいPVの40%くらいが収益となるというのがひとつの目安。実際、自分の体験からもそんなものだ。

もちろん、「PVの40%しかいかないの? PVと同じかそれ以上はいく」という人もいるだろうし、「PVの40%もいかない……」という人もいる。違いは何かというと実際に稼いでいる人から聞いてみると、取り組むジャンルだそうだ。どの市場に入っていくか? がポイントになる。

Webで集まる実感を得たいなら、時流に乗ってとにかく記事を書いてみる

それでもいいのなら比較的やりやすくて敷居が低いのが、トレンドに合わせてキーワードを記事にする方法だ。時事ネタなんてニュース見てたらネタはつきないだろうし。やってみるただ、手段を選ばずPVだけ集めればいいとしか思っていないようなところは、モラルが欠如していることがあるので、真似したくはないもの。

“リコール”というキーワードが注目されている

例えば、今なら「リコール」と検索すると、「リコール 都知事」という検索候補が一番に来る。これは、検索する人が多いからに他ならない。それまで車のリコールなどでよく検索されていたものが、桝添都知事の影響で急に検索されるようになったわけだ。まだGoogle トレンドを見てもそこまで突出してはいないが、急に注目されたキーワードだろう(舛添要一というキーワードは検索回数が急上昇しているようだが)。

時事ネタをたくさん書いていたらそのうち検索でひっかかる。それにビッグキーワードも織り交ぜたら、リコールのような間違いなく一時的にしか来ないと思えるキーワードも拾える。

ただ、ものによるとはいえ、仮に毎月100万PVでも毎月40万円にしかならないし、それで楽しいかどうかは別。こちらで書いたメルカリの記事のように、まずやってみてこうすれば収益が上がるんだという経験を積むことは大切だと思うので、目的をもってやるのならやってみたらいいとは思う。やってみたら面白いかもしれないし。

なぜ、小さく起業したいならまずはメルカリがお勧めなのか?“ゴミ”でも売れるメルカリ市場| IDEASITY

マチマチでアフィリエイト?

アメリカのご近所SNSでは、商品やサービスのお勧めが収益源になっているそうなので、マチマチでインフルエンサーになれれば、収益は見込めるかもしれない。アフィリエイトや広告費という形で収益が発生し得るので。とはいえ、売り込みや宣伝、自分の報酬目的の行為は嫌われるので、実現は難しそうではあるが。

ここでもマネタイズありきでそれが主体になるとまずうまくいかない。行動にそれが現れて嫌われるか通報されて退場となるのがオチ。我田引水は信用がなくなるし、誰も聞きたくはない。

まとめ

ということで、伝えたかったのはビジネスにおいてマネタイズは大事だし必須であり、そのためには人が集まることが必要。ただ、売り込みばかりでマネタイズ主導ではうまくいかないよ、ということ。逆にマネタイズを無視してはビジネスとして成り立たないのでそれもまた論外。

まず儲けるために人を集めるのではなく、価値を提供するために人を集めるという視点の違いが結果の違いになるよね、ということ。結果としてどちらもマネタイズのために何かを売ったりするわけだけれど、根本にある視点の違いが滲み出てくるので、成果には大きな違いが生じるのはよくある話。

当たり前のことなんだけれど、それがなぜかできなくなるので、常に頭に入れておきたいもの。

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