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SoftBank World2015、孫正義氏の講演まとめ

SoftBank World2015、孫正義氏の講演まとめ

SoftBank World2015の最初は、孫さんの話。孫さんが考え、動いているのか、今後の時代の流れと事業に対する思いなど。最先端を突っ走るトップランナーとも言える孫さんの話は非常に興味深かった。ビジネスの規模の大小によらず、時代の流れを知ることは、先日のLINEの話でもそうだが、必須といえる。

ということで、孫さんの考える今後の流れとソフトバンクが力を入れていく分野を知るのは、我々にとってもプラスになるはずなので、まとめることにする。

今後も情報革命が続く

孫さんは、前から一貫して情報革命を推進していくようだ。ますます情報関連が牽引していくと判断している。企業の時価総額という観点で見ると、情報産業はここ20年で712倍になっており、製造業は12倍。一時的にIT関連企業の時価総額は、ソフトバンクも含めて激減したが、ITバブルが崩壊した後も、大きな流れとなっていると考えていいだろうということ。

時代の流れでもある情報産業の中で戦っていくにあたって必要なこと、それが情報武装と成長戦略の2つ。

情報武装

情報革命に必要な情報武装(孫正義談)

会場でスマホを使っていない人は?と孫さんが聞くと、ほぼゼロ(ごく一部使ってないと申告した人がいたが、ネタで手を上げたんじゃないかと思ってしまった・・・)。

戦場に武士が刀を持たずに戦いに行くなんてあり得ないように、今の情報革命の時代にビジネスをするには刀に相当する武器が必要。それが、スマホとタブレットとクラウドの3つ。例えるなら、スマホとタブレットは、武士が大刀と小刀を持つようなもの。今の時代にスマホもタブレットも持たないなんてあり得ないということだ。

もちろん、持っているだけでは意味がないので、どれだけ使いこなせているか?がポイントになる。

強力な武器を持つには?

強力な武器を持つポイントは先を読む力だと孫さんは話していた。ソフトバンクはスマホ黎明期にiPhoneという最強の武器を手にしたのは、まさに先を読んでの選択だった。

まだiPhoneをはじめとしたスマホが普及する前、日本ではiPhoneなんて普及しないと言われていたそうだ。ワンセグだ、おサイフケータイだ、と日本独自の技術とサービスがあってそれらが使えないiPhoneなんて、日本では受け入れらるはずがない、と。ライバルも、関係企業からもそう言っていたようだ。

しかし、結果はというと、iPhoneを皮切りに爆発的にスマホが普及し、ソフトバンクのiPhone効果は絶大だった。(ちなみに、私はIDOの頃から10年以上、auを使っていたが、あまりのスマホ対応の遅さに耐えきれず、ソフトバンクに乗り換えた)

そのiPhoneという強力な武器を手に入れるために孫さんがやったのが、2兆円という膨大な金額でのVodafone買収。

Vodafone買収の2週間前に孫さんが会っていた人物

孫さんがVodafoneの買収を決める2週間前にある人物に会ったそうだ。Vodafoneの買収は2兆円という莫大なお金を使うことになる。そう簡単に決断することはできない中、決断のカギを握る人物に会った。それがスティーブ・ジョブズだった。

iPodを持っていて、携帯端末のOSを持っていたから、それをもとにiPhoneのようなものをつくれるだろうから、是非、つくってほしいと話したそうだ。まだiPhoneの構想は極秘でAppleでも数人しか知らなかっただろうと思える状況下での話。

その結果は今を知る人なら分かるとおり、Appleとソフトバンクが提携をした。この新たにできた強力な武器が、孫さんを2兆円の買収に踏み切らせたようだ。

Vodafoneの買収は無謀なことをしていたのではなくて、事前に準備した孫さんなりの勝算があったからこその買収だったということ。勝手に度胸だけでやったなんて思っていると見誤る(さすがに2兆円の投資を度胸だけで判断するのは勇気ではなく、ただ無謀なだけだろう)

成長戦略

武器を持ったとしても、それをどう活用するか?という戦略がなければ、うまく使えない。情報産業と一言で表しても、IoT、AI、ロボット、ビッグデータ、ドローン、などなど幅広い。その中で、ソフトバンクは以下の3つの分野を中心に進めていくとのこと。Pepperを見ていれば、すでに動いていることは分かる。

  1. IoT
  2. AI
  3. スマートロボット

Iot(Internet of Things)

IoT

2010年の時点で1人当たり、2つのデバイスがネットにつながっていると言われており、これが2040年には1人当たり1,000個のデバイスがネットにつながるだろうと孫さんは予想している。

この、物のインターネットなんて言われるIoT。このIoTによって人と人、人と物、物と物がつながる時代が来ることで、ライフスタイルが大きく変わると予測しているようだ。具体的な事例はまだこれからだろうから、家電が便利になるくらいしか、今はどうなるか予想がつかないだろう。それだけでも、SF映画やアニメ、漫画の世界が絵空事ではなくなりそうな感があるが。

ただ、本当に変わるんだろうか?と懐疑的な人もいるはずだ。スマホがかつてそうだったように。しかしながら、保証はないものの、あんなものは広がらないと言われていたのが、今やスマホシフトと言われ、すでにPCよりも使われているくらいになっている。同じことがIoTに関しても起こると考えても、特に違和感はないだろう。

AI(人工知能)

AI(人工知能)

脳でニューロンがつながったり離れたりすることと、トランジスタがOnかOffかの2進法で情報を処理することは一緒。この観点からいえば、脳で行なわれていることと、コンピュータが内部でやっている処理は一緒だと考えられる。

脳細胞の数は300億個あると言われており、今も昔も変わっていないし、今後もそうそう変わるようなことはないだろう。一方、トランジスタの集積は密度は日に日に増えている。ムーアの法則が示すようにその伸びは飛躍的。300億という脳細胞の数を超えるのは時間の問題。

となると、いつの日か、トランジスタが脳を超えるという時代がやってくることになる。20年前に孫さんが独自に計算し、予測した際には、トランジスタが脳を超える日は、2018年だろうとなった。2010年に再度、予測したときもやはり2018年にはトランジスタが脳を超えるだろうとしている。

AI(人工知能)のIQは人間を遙かに超える

IQというのは1つの指標でしかないが、200もあったらアインシュタインやレオナルド・ダ・ビンチのような天才級の人たちもいる。そのIQはソフトバンクの推定では、10,000にもなるとしている。もはや、人間が太刀打ち出来ないレベルになる。

ただ、IQというのはあくまて1つの指標に過ぎない。実際、メンサ(Mensa)というIQが上位2%の人たちで構成する団体に属している人と、過去に2人話したことがあるので体験として分かる。一人は、びっくりするくらいコミュニケーション能力が低かった。文脈の理解がゼロに近かった。IQのペーパーテストができても社会では無意味だなと思えた。もう1人は知り合いで、前者とは全然違っており、とてもしっかりしている。当然ながら、人によって全然違う。

AI(人工知能)が人間の仕事を奪う?

AIによる自動化によって今後30年間で、今の47%の職業が取って代わられるという調査があるようだ。しかしながら、すべてがAIと人間はお互いに、得意としていることと、不得意としていることがある。

なので、一概に仕事がなくなって困ると考えるのは言えない。むしろ、人間がやりたくないようなことをAIが代わりにやってくれると考えれば、歓迎できるともいえる。

こちらは、人工知能と職に関する記事なので、参考にどうぞ。
2024年になくなる仕事、人にしか出来ないとされている職も消える?| IDEASITY
 

 
将来、人工知能にのっとられない職業14選+44| IDEASITY

スマートロボット

ソフトバンクのPepper(ペッパー)

今回の基調講演の中で最も時間を使っていたのがスマートロボットに関して。Pepperの実演もあり、ビジネスシーンで使う提案もしていた。”スマート”ロボットと、スマートとついているのは、工場の現場で使われるような産業ロボットと区別するためだそうだ。

ロボットに感情を持たせることに成功

ロボットに感情を持たせることはできるか?人間や動物特有のものと考えられる感情をロボットに取り込むなんて、いくらなんでも不可能だという人もいるだろうし、倫理的によくないと考える人もいる。しかしながら、ソフトバンクのペッパーには感情を組み込むことに成功したそうだ。

ちなみにこの辺りの考察や提言はMITの助教であり、アーティストでもあるスプツニ子!さんが面白い。
スプツニ子!(MIT助教)さんの講演がすごかった| IDEASITY

感情のメカニズム

色や光に3原色があるように、感情にも3つの源のようなものがある。それが三大神経伝達物質と言われる次の3つだ。

  1. ドーパミン(快楽)
  2. ノルアドレナリン(痛み)
  3. セロトニン(制御)

感情のメカニズムが分かれば、どうしたら感情が生まれるのかも分かるわけで、それを機械に取り込むことも可能になるだろう。実際、ソフトバンクのスマートロボット、Pepperにはその仕組みが組み込まれていて、外部の刺激を受けて、機械内部で判断をし、感情として表に出すということをやる。

自分で学習する機械

そして、感情だけでなく、自ら学習して成長するということもできる。実際、石鹸、シャンプー、歯磨き粉をペッパーに見せて、どんな商品かをペッパーに説明してもらうという実演をしていた。

石鹸とシャンプーは事前にインプットされており、ペッパーに見せると、どんな商品かの解説してくれた。しかし、歯磨き粉については事前にインプットされておらず、最初はどんな商品か答えられなかった。だが、商品名をもとに自分で調べ、すぐにどんな特徴のある商品かを答えることができた。

つまり、分からないことがあっても自分で調べて解決してしまうということだ。

シンギュラリティは避けられない

これまでは人間が考え、プログラミングした中で動いていたのがコンピュータ。それが、自己学習するということになれば、コンピュータが自分でどんどん成長していくということになる。その上、脳を超えるハードウェアがあるのなら、人間を超える機械ができあがることになる。

さらに、ソフト上で学習が終わるわけではなく、ハードも機械が自ら更新できるようになるだろうから、人間の限界を超えてどんどん勝手に進んでいくということ。予測不可能で何が起こるか分からない世界が待っていると言えるだろうと思う。

そして、この流れを避けることはできないだろう。

なぜPepperをつくった?

6歳の頃にアニメで見た鉄腕アトム。力があって人のために働いてくれるアトムに唯一なかったのが心。また、どんなに頭の切れる人がいても、心がないような人とは誰も付き合いたくないもの。なので、心のあるロボットを作りたいという思いがあるようだ。

ビジネス面での活用(Pepper for Biz)

ちなみに、Pepperはすでに売り出されていて、月給5.5万円で24時間、残業関係なく文句も言わずに働いてくれるそうだ。AIの台頭でなくなる職業があるというのは、ある日突然起ることではなく、Pepperのように少しずつ浸透していくのだろうと思える

所感

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今回の孫さんの基調講演を聞いて、まだSFがSFでなくなる日が来るのは信じられない感はあるが、時代は確実に変わっていく実感がだいぶ高まった。IoT、AI、スマートロボットともにまだ実感がない分、他人事の感があるが、もう自分事として考えていく必要がありそうだと思えた。

自己学習に関して

自己学習するというのは、分からないことがあれば調べて記憶するということと言えるが、目的がなければ、学習や成長の方向性が定まらない。となると、そこは人間の制御下にあるということになんだろうか?それとも、目的すらも自分で考えてしまえるようになるのだろうか?という疑問はある。

映画、マトリックスの世界では自分でプログラムを書き換えているので、人間や他の生物と同様に自分の意思で動くんだろうなとは思える。そうなっても、人間を養分にしないでほしいもの・・・。

ロボットとの共存はどうなる?

Pepperはすでに売り出されているが、まずはもの珍しさが先行する形になるだけだろう。感情があると言われても明らかに人じゃないことは直感的に分かるし、受け入れがたいと思う人もいるはず。今後、人間と似たような形で溶け込むのか、ペットのように人とは区別して、溶け込んでいくのかは、興味部いところだ。

人でもない、動物でもない、感情はあるけど生き物ではない第三の存在とは、争いなく生活したいもの。争ったら負けるのは、ほぼ確定だろうけれども・・・。それはそれで支配されそうな気がして怖いので、良き友人として付き合えるのが一番だ。

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